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【5/14放送】支え合えば笑顔に 取材後記:その1

2013年05月13日(月)

きっかけは・・・『防災無線』!

5月14日(火)放送の
「支えあえば笑顔に~山形県大蔵村の在宅医療~」の
制作を担当しました山形放送局のディレクターです。
今回、大蔵村の在宅医療を取材するきっかけとなったのが、
1つの防災無線の存在でした。

その防災無線とは・・・8の付く日に流れる『むし歯注意報』。
 「ピンポンパーン ♪
  毎月8の付く日はむし歯注意報の日です。
  近頃、ジュースやお菓子を時間に関係なく食べたりするなど、
  おやつの乱れが目だってきています。
  だらだらと食べさせないで時間を決める。
  むし歯になりにくいおやつを選ぶなど、
  大人も子どもも村民みんなで健康な歯作りに勤めましょう。」


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朝7:05と夜7:05の2回、村中の防災無線から流れる放送に、
食卓を囲む家族がはたと箸を止めて聞き入ります。


山形に暮らして3年半。
『クマ出没注意報』は何度か聞いたことはありましたが、
『むし歯注意報』は初めてでした。
こんな素敵な放送を全戸に向けて流す、村の健康福祉はどうなっているのか!?
とても興味を持ちました。

その後、取材をはじめすぐ分かったのが、
この防災無線、実は絶大な効果があり・・・
15年前に県内1多かった村の子どもたちのむし歯が大幅に減り、
昨年なんと歯科保健の取り組みが優れているとして
『文部科学大臣賞』を受賞するまでになっていたこと!

まさに、西川きよし師匠の「小さな事からコツコツと」精神です。


大蔵村のコツコツの神様・荒川光昭医師

そして、この「コツコツ精神」を広めてきたのが、
今回の主人公、村唯一の診療所の医師・荒川光昭医師(52)です。
きよし師匠にも負けない、大きなくりくりとした目で(失礼しました)
患者さんや家族、村の医療をしっかりと見つめていらっしゃいます。
そして、村の人たちを積極的に巻き込みながら一緒に大蔵村らしい
地域医療を作ろうと進めています。

コツコツ精神は他にも、番組内で紹介している
「住民が誘い合って受診率が7割を越える健康診断!」
「村最大のイベント『健康のつどい』に人口の1割以上の450人が集合!」
などの活動に反映され、
とにかく村民の方の健康意識の高さに驚きの連続でした。

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荒川医師は、とても親しみやすく村のお年寄りのアイドルでもあります。
その人気の理由を、村の患者さんに話を聞くと、
「となりの兄ちゃんみたい」
「話しやすくて何でも話せる」
「聞く耳を持っている」
という声がたくさん上がりました。
患者さんの言葉をコツコツと聞く、とてもいい耳も持たれています。

荒川医師と患者さんのやり取りは、番組でたくさん紹介しています。
必ず、心が温かくなりますので、ぜひご覧になって下さい。
※素敵な山形弁でのやりとりです。
実は、会話を聞き取るのに関西人の私はとても苦労しましたが、
もちろん雰囲気は伝わります。番組内は字幕スーパーも入ってます。
 


「支えあえば笑顔に―山形・大蔵村の在宅医療―」

本放送は、2013年5月14日(火曜)夜8時
再放送は、2013年5月21日(火曜)午後1時5分、Eテレで放送です。

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