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菊池桃子さんからのメッセージ(2) 『若者を追い詰める"ブラック企業"』

2012年10月22日(月)

10/23放送の
シリーズ貧困拡大社会 若者を追い詰める“ブラック企業”
にご出演いただいた菊池桃子さんに収録の感想を伺いました。

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菊池桃子さん
(タレント・戸板女子短期大学客員教授)

 

 

 

Q.ブラック企業という言葉はご存知でしたか?

キャリアカウンセラーをしている友人からよく聞きます。
学生に就職支援のサポートをしていると、
「この企業はブラックなんですか?」という相談が多いようなんです。
「どの辺を指してブラックと言っているの?」と聞くと、
具体的なことはわからず、噂でブラックだと広まっているそうです。

ソーシャルネットワークが広がっていくと
いたずらに情報が膨らむ部分があるので、
安易に恐れすぎないことも大切です。
そして噂に惑わされず、正しい実態を勉強していくことが、
今の若者に求められているのかなと感じました。

 

Q.十分な説明もないまま給与承諾書にサインをさせるなど、
ブラック企業の具体的な手口も紹介しましたが、いかがでしたか?


私自身もそうですが、法的な書類に目を通していると
専門用語が並んでいたりするので、
読めているようで本当に内容を理解しているか
不安になることってあると思います。
ですから、同じようなミスを自分もしてしまう可能性があると考え、
怖くなりました。

これからはこういう悪質な手口などへの立ち向かい方も
学校教育(キャリア教育)の一環として必要かもしれないですね。
そして公的な広報活動や啓発も広がるならば、
もっと効き目が出てくるのかなと感じました。
放置していてはいけない問題ですね。

 

Q.収録を終えて、若者たちが必要としているものはなんだと感じましたか?

今の若者は十分に恐怖感を持っていますし、
とても現実主義になっていますので、
これ以上萎縮してはいけないと思うんです。

そこで重要になってくるのが、年長者のサポートかなと感じました。
20代30代の若者が、ソーシャルスキルをこれから身につける段階で
死に至ってしまったという悲しい現状。
悩む若者に人生経験豊かな大人がアドバイスを行えるような場所が
作れないものでしょうか。

 

Q. 若者がアドバイスをもらえる場所、どうしたらそれはできると思いますか?
メンタルサポートの社会的な仕組みがもっと充実すれば良いのでしょうか?
それとも上司や家族のような身近な人の心がけでしょうか?


私は「近くにいる人々」という意味で捉えると一番いいかなと思います。
家族となると心配をかけてはいけないと感じて、
言いづらい可能性もありますので、
職場にそのような人がいればすごくいいと思います。

他には、たとえば地域コミュニティー、
つまり町内会、自治会を活用するのもひとつではないでしょうか。
町内会などのコミュニティーは
定年退職をした経験豊かな方たちが主となって
活動していることが多いです。
子供の頃から慣れ親しんだ地域で
大人に悩みを打ち明けるということも有効ではないでしょうか?