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【出演者インタビュー】サヘル・ローズさん「一緒に生活しているという意識をみんなが持てたら」

2014年12月26日(金)

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1月6日放送
シリーズ 戦後70年
第2回 高齢者をどう支えてきたか
にご出演されたサヘル・ローズさんにメッセージをいただきました。

 

《サヘル・ローズさんプロフィール》
女優、タレント。
イラン生まれ。4歳のときに両親を亡くし、孤児院で育つ。その後、養母に引き取られ、8歳の時に2人で来日。

 

 

――第2回は、かつて老人医療費の自己負担が無料だった時代を中心に歴史を見つめ、問題はどこにあったのか、また、これから地域で高齢者を支えるシステムをどう作っていけばいいのかを考えましたが、収録を通してどのようなことを感じましたか。

日本は高齢化社会と言われているけれども、それはおじいちゃんおばあちゃんが元気で長生きできる環境があって、国もちゃんとケアをしているからなんだ、というふうに、これまで私は光の部分ばかりを見ていました。でも本当は影の部分もいろいろとあって、私たちが無関心でいたらそれがより大きくなってしまうんですよね。誰だって歳はとりますし、お母さんもおばあちゃんになっていくわけじゃないですか。だから、鎌田先生もおっしゃっていましたけど、本当に家族のことを思ったら、行政や病院任せではなくて、地域で見ることをもっと大切にしなければいけないなと感じました。ただ、正直、今は地域の人同士ではほとんどコミュニケーションが取れていないんですよね。お隣さんのことでさえよくわからない。昔は扉を開けっ放しにして、ちょっとご飯のおかずが余ったんでおすそ分けですとか、風邪を引いたら薬を持ってきてもらったりとかしましたど、今は自分は自分、他人は他人で、関わっちゃいけないのかなとか、迷惑に思ってしまうのかなとか、どうしても遠慮しすぎている気がします。そのせいで問題がより複雑になってしまっている。だから、ある意味、問題は私たちが生み出してしまっているんだということに気づきました。

 

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――視聴者の方には番組を通してどのようなことを感じてほしいですか。

私はおじいちゃん、おばあちゃんがすごく好きで、東京の巣鴨にも行ったりするんですが、実はそういう方々がひとりで悩みを抱えていたり、行く場所がなかったり、ひとりぼっちで病院で寂しく過ごすしかなかったりする場合もあるんだなと思うと、たとえ血はつながっていなくても、みんな一緒に生活しているという意識を持って、もっと寄り添い合えたらいいなと思いました。ずっと遡って考えるとその方々も家族なわけですし、彼らがいるからこそ私たちが生活している社会があるわけですよね。その人を大事にすることで、今度は自分が年をとったときに誰かが自分を大事にしてくれるわけです。そういう意識をもっと持っていきたいし、視聴者のみなさんにも持ってほしいなと思います。

 

シリーズ 戦後70年
 本放送:夜8時00分~8時29分
 再放送:翌週午後1時5分~1時34分

2015年1月5日(月) 第1回  障害者はどう生きてきたか
2015年1月6日(火) 第2回 高齢者をどう支えてきたか

コメント

高齢者の医療に関しては、負担率は人によって変えるようにしないと、保険制度が破たんしてしまうのではないかと思います。社会保障費の増大は国の財政を大きく圧迫していますが、自己負担を増やすだけでなく、いかにして健康を維持して病院に行く回数を減らせるか?を同時に考えなければ、社会保障費は増える一方だと思います。例えば、年1回の健康診断を義務化して、そこで健康状態のチェックと共に、健康維持のためのアドバイスを行う。もし、健康診断をしなかったら、医療費の自己負担割合が増えるようにするとか。健康診断をしない人や、アドバイスに従わない人も出るでしょうが、大抵は医者に言われたら自分の健康について気にかけるようになると思います。

投稿:じんじん 2015年01月06日(火曜日) 20時50分