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Road to Rio vol.105 ブラジル・豆だより!「世界の"目"、キャメロン・レスリー選手とブラッドリー・スナイダー選手」

2016年09月13日(火)

連日日本人選手たちの熱い健闘ぶりが様々なメディアを通じて日本にも伝えられていることと思います。
でも今日は外国人選手を。私がぜひ声を聞いてみたかった2人を取材させていただきました。キャメロン・レスリー選手(ニュージーランド)とブラッドリー・スナイダー選手(アメリカ)です。
レスリー選手は鈴木孝幸選手のライバル、150m個人メドレーSM4で自身の世界新記録を超えるタイムを出し金メダルをとりました。一方スナイダー選手は木村敬一選手のライバル、50m自由形S11で金メダルをとりました。2人の選手とレース後にお話することができましたので簡単にご紹介します!

キャメロン・レスリー選手

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Q:世界新記録で金メダルを取った今の心境は?
ええと、かなり疲れましたね。でも目標のタイムを出して、金メダルを取れたことでの安堵もあります。

Q:それでは世界新記録を出せるという確信があったのですか?
はい、1年以上そのことを考えて来ました。世界記録を出すということに向かって一つ一つのトレーニングに取り組んできたのです。

Q:4年に1度のパラリンピック、ここでその記録を出すことはレスリー選手にとって大切なことですか?
その通りです。トレーニングで世界新記録を上回るタイムで泳ぐということと、レースで世界新を出すということは全く別のことですね。

Q:ブラジルの会場の雰囲気はいかがでしたか?
素晴らしいです!とてもこじんまりとしていて応援もそこに凝縮されているというような環境です。

Q:いい思い出のあるロンドンと比べてみるといかがですか?
ん〜、ロンドンも様々な意味ですごく楽しかったですが、プールの作りはこちらの方が好きですね。それからロンドンの歓声もすごかったですが、ブラジルの観客の皆さんもそれに負けないくらいすごいです。

Q:同じレースで泳ぐ鈴木選手のについてどう思っていますか?
コールルームで話したりはしないですが、その他のところで会うと話はしますよ。彼は素晴らしい選手で、自分と同じくらい長く競泳をやっていると思いますが、10年以上国際レベルで戦うというのは本当に長い時間です。彼のことはいつもマークしなければいけない存在です。レースにとても強い選手だから、彼が私を追い抜くかもしれないと思うのです。



ブラッドリー・スナイダー選手

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同じアメリカのレベッカ・マイヤーズ選手(S13)と

 

Q:様々な大会でメダルを取ってきたスナイダー選手ですが金メダルを取った今の気持ちは?
全てのメダルが特別です。レースをする前はどんな展開になるか予想もつきません。視覚障害のレースというのは何があってもおかしくありません。ですから必死にトレーニングをしています。早朝でも、気が乗らない日でもです。
家族は私が家に帰ってこない理由を知っています。トレーニング、トレーニング、トレーニングという日々を送っているからです。3年間そんな犠牲を払ってきました。でも今日、それをやってきた価値があったと感じます。家に帰って、必死にやってきて報われたんだ!と言うことができるのです。
3年前、このレースに勝ちたいと思いました。だから今の気持ちは信じられないくらい素晴らしいです。それをここの観客の皆さんと、そして家族と分け合える、そんな気分を味わうような経験は他にはありません。

Q:ここリオの観客の応援はいかがでしたか?
素晴らしいです。群衆が本当に生きているように感じます。特にブラジル人選手が泳いでいるときはすごいですが、でもみんなのことを応援してくれます。私のことも応援してくれて、私の家族も私のことを応援してくれて、最後のタッチの後はまるで狂喜と言わんばかりに歓声をあげます。水の中にいても聞こえますよ。それで興奮する!
私の予選と決勝のタイムには0.5秒ほどの差がありますが、それは私ではなく観客のおかげなのです。私が観客を巻き込んで、彼らがエネルギーをくれる。それはとても素晴らしいことですよね。

Q:日本人のライバルのことを聞かせてください。
ケイイチですね!(木村敬一選手)

Q:はい、そうです。彼のことをどう思いますか?
彼のことはとても尊敬しています。素晴らしいライバルです。強靭なスイマーです。彼はこの3年で相当な成長を遂げてきたと思います。2012年の彼のことを覚えていますが、今彼は私のすぐ後ろに迫っています。彼の明日の平泳ぎはとても速いでしょう。水曜の100mバタフライも彼を破るのはとても難しいと思います。
彼と競い会うのはとても楽しいですよ。彼は戦士ですから。勝つのが簡単だったら面白くないでしょう。彼がライバルで、私を更に押しあげてくれるという感じがいいですね。同時に私も彼を押し上げているといいなと思っています。




自然体で気さくな雰囲気のレスリー選手と、伝えたい思いが溢れんばかりに情熱的な語り口のスナイダー選手。どちらも魅力的な選手ですので、レースでの日本人選手たちとの激しい戦いぶりを是非ご覧ください!

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