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放送直前!スタジオの裏側をご紹介します

2013年03月19日(火)

認知症シリーズを担当するディレクターMです。

キャスターの山田さんからもブログの投稿がありましたが、
いよいよ明日から2日間にわたって、
認知症に関する新しいシリーズが放送されます。
OAまであと24時間ですが、
私たちスタッフは今も制作に追われています・・・

今回の番組を放送するまで3か月間、
様々な方にお会いし、話を伺ってきました。
認知症の本人、家族、医療者、介護職の方々とお話をすればするほど
今認知症の人を取り巻く環境は複雑で、
考えさせられることばかりでした。
ですが、その一方で大きな変革のきざしが
全国各地で起こり始めていると実感することもあります。

私たちとしては、今回の番組が
「どうすれば認知症の人が住み慣れた地域で暮らしていけるのか」を考える
ひとつのきっかけになってほしいと考えました。
そこで、工夫したのはスタジオです。

IMG_1944.jpg
最初に私が書いたスタジオのイメージ図(汚くてすみません・・・)
実際の出来上がりは放送の楽しみに!

 

番組のコンセプトは「井戸端会議ができるような気軽なカフェ」。
通常より少し小さめの丸テーブルを用意してもらい、
認知症の本人、家族、医療者、介護職、研究者に座っていただきました。
様々な立場のみなさんが顔を合わせて、気軽に語り合ってほしいと思ったからです。
 

そして、もうひとつは人形と町の模型。

 

IMG_2224.jpg
本人や医師、病院などの人形と模型。人形はアートさんのこだわりで、一人一人の顔が違います

仕組みや体制の話となると、抽象的でなかなかイメージしにくいものです。
そこで大切なポイントをわかりやすく伝えられればと思い、用意しました。

こうした工夫もあってか、スタジオは大盛り上がり!
29分の放送時間ですが、スタジオ収録はなんと1時間30分になりました。
特に印象に残ったのは、認知症のご本人の言葉でした。
「病院への入院は、尊厳を奪う。自分の命は自分が決める」
「(日本の体制は)何かが欠落しているのでしょうね。きっと、1人1人の心の優しさとか・・・」

認知症の本人にしか紡ぎ出せない言葉は、深く響きました。
といっても、その後の編集で3分の1にギュッとまとめるのは
とても悩みました・・・

IMG_3318.jpg.jpg
窓のない小さな編集室にこもっての作業。
連日深夜の作業で、春の訪れに気がつきませんでした・・・

 

番組はまもなく放送です、
まずは番組をご覧になっていただき、
みなさんで認知症について語り合っていきたいと
思っています。

ぜひご覧下さい!
 
3月20日(水) 20時~20時29分
シリーズ認知症「”わたし”から始まる(1)
~日本・脱病院の模索~」

3月21日(木) 20時~20時29分
シリーズ認知症「”わたし”から始まる(2)
~オランダ・住み慣れた我が家で~」