八戸

青森県
2018年1月19日 放送

青森県の東、太平洋に面する東北屈指の港町、八戸。「やませ」と呼ばれる寒風が吹き荒れ、かつては何度も飢饉に襲われる不毛の地だった。発展のため人々が活路を見出したのは海だった。戦後、埋め立て工事により大規模な漁港へと変貌し、昭和41年から43年にかけては、3年連続で水揚げ日本一を記録。中でもよく取れるのがイカで、現在も水揚げ量日本一を誇っている。高度経済成長期には臨海工業地帯としても発展。北東北一の工業都市へ成長した。港で開かれる巨大朝市には2万人が集い、ユネスコの無形文化遺産に登録された祭りの豪華絢爛な山車は、人を呼び込み街に活気をもたらそうと、毎年、進化を続ける。飢餓の記憶は今も農家に受け継がれ、田に捧げる祈りが絶えることはない。常に変化しながら厳しい風土を生き抜く、たくましき人々を見つめる。

▼"やませ"と"けがじ"の民…受け継がれる飢饉の記憶と田に捧げる祈り
▼馬産地の栄光…「戸」は平安時代からの馬産地の証。その栄光を守る人々の物語
▼日本一のイカ…日本一の漁獲量を誇るイカ漁。不漁にも屈しない漁師の誇りとは
▼海に開けた夢…港の礎を築いたのは2代目の八戸市長。夢にかけた軌跡を追う。
▼自慢の山車に集まる夏…賞を競い、進化を続ける豪華絢爛な山車作りの舞台裏。
▼ホトケサマ、呼続けて…厳しい風土で人々の心に寄り添ってきたイタコの秋。
▼朝市で歩み続ける…震災被害から立ち上がろうと巨大朝市に立ち続ける人々の思い

紹介したトピックス
掲載までしばらくお待ち下さい。
旅のとっておき

八戸の回を担当した坂川です。
私事ですが、青森に転勤してきたのは4年ほど前。失礼ながら、青森のイメージは、りんごとねぶたと太宰治。全部、県の西側・津軽地方のことばかり。それでも、八戸についてかろうじて知っていたのが、港町だということでした。今回取材を進めると、この港は、絶えずヤマセに脅かされてきた八戸暮らしと経済を救おうという、先人の壮大な夢の結晶だとわかりました。続きを読む

ポスター
八戸
[写真] 川端岳郎/油谷勝海
[写真提供] 八戸三社大祭山車:カメラの和弘/デコトラ:八戸デコトラ愛好会
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