越前の冬

福井県
2013年2月22日 放送

その甘い香りから、一度食べると忘れられなくなるという冬の味覚「越前ガニ」。最盛期を迎える福井県北部を訪ねる。
かつてこの地方は「越(こし)の国」と呼ばれ、越えがたい険しい山並みの向こうに旅人は畏れと憧れを抱いてきた。そんな越前への旅の出発点は、かつて源義経や弁慶も越えたと言われる「木ノ芽峠」。山頂には今も「峠の番人」が暮らし、歴史ある番所の冬支度に忙しい。川沿いを下ると冬の風物詩が次々と出迎える。今庄の山里では燻製で甘味を増した「つるし柿」が並び、谷あいの五箇地区では女性たちが白い息を吐きながら冷たい水で「越前和紙」を漉いている。歌い継がれてきた「紙漉きの唄」に込められた思いとは?湧水に恵まれた越前大野では日本酒の寒仕込みの真っ最中。旬の里芋を甘辛く煮た「ころ煮」を肴に雪景色を見ながらの燗(かん)酒が人々の体を温める。旅のクライマックスは、カニ漁の解禁で活気づく街へ。カニゆでの名人から技を受け継いだ若き寿司職人や、カニを生きたまま熟成させる若女将たちと出会い、作家・開高健も愛したカニ料理の奥深い世界に触れる。
寒い冬ならではの越前の魅力をたっぷりと伝える。

紹介したトピックス
旅のとっておき

「越前の冬」を担当した石田です。
福井の人々は本当にアツい人たちです。地元の伝統を守り伝え、地元の食べ物をこよなく愛し、地元の風土に誇りを持っています。その精神に心が奪われ、何度も足を運びたくなるようなところでした。ぜひ福井へ行った際には、一人でも多くの地元の人たちと話をしてみてください。続きを読む

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