前の町長のリコール=解職請求の成立に伴う神奈川県真鶴町の町長選挙が11月7日告示され、新人5人が立候補しました。それぞれの候補者の主張をまとめました。
※開票結果もこちらの記事を更新してお伝えします。
前の町長のリコール=解職請求の成立に伴う神奈川県真鶴町の町長選挙は、12日、投票が行われ、元横須賀市議会議員の小林伸行氏が初めての当選を果たしました。
真鶴町長選挙の開票結果です。
▼小林伸行 無所属・新 当選 1975票
▼細田政広 無所属・新 1444票
▼竹下英里 無所属・新 181票
▼世古口裕司 無所属・新 98票
▼AIメイヤー 諸派・新 30票
無所属の新人で元横須賀市議会議員の小林氏がほかの新人4人を抑えて初めての当選を果たしました。
小林氏は48歳。
平成23年から4期目の途中まで横須賀市議会議員を務めました。
今回の選挙は、前の町長が選挙人名簿を町長選挙に不正に利用していた問題をめぐりことし9月の住民投票でリコール=解職請求が成立して失職したことに伴って行われ、町政の立て直しなどが争点になりました。
小林氏は「リコール賛成派、反対派など分断をすべて越えてみんなのための町長になる。まずは、すべての職員と面談して役場内の課題などを見つけ、マイナスをゼロにしていく」と述べました。
一方、敗れた細田氏は、「これまで地元の人が町長を担ってきたなかで、新しい風を吹き込みたいという意見が多かったのではないか」と振り返りました。
真鶴町長選挙に立候補したのは、届け出順にいずれも新人で、
▼無所属で著述家の世古口裕司氏(56)、
▼無所属で元横須賀市議会議員の小林伸行氏(48)、
▼無所属で元真鶴町総務課長の細田政広氏(64)、
▼諸派で会社社長のAIメイヤー氏(50)、
▼無所属の医師の竹下英里氏(55)の5人です。
真鶴町は神奈川県の西部に位置し、県内では開成町の次に小さな町です。人口は6700人あまりで、県内で唯一の「過疎地域」に指定されています。
産業面では、相模湾に面していて漁業が盛んなほか、町内で採掘される「本小松石」は江戸城の石垣にも使われるなど石材業も知られています。
今回の選挙は、前の町長が選挙人名簿を自身の町長選挙に不正に利用していた問題をめぐり、ことし9月の住民投票でリコール=解職請求が成立して失職したことに伴って行われます。
世古口氏
町長の給与・手当を8割カットするなど、むだを省いて財政を立て直す。
「ご要望課」を設置して町民の声を政策に反映させる。
小林氏
広域連携を進めて消防や水道の機能を改善する。
町民と対話を進めるとともに、民間の力を活用し、産業の活性化を目指す。
細田氏
43年の行政経験を生かして、停滞している行政運営を正常化する。
ふるさと納税などを活用して税収増につなげていく。
AIメイヤー氏
人間関係のしがらみに基づく意思決定をやめ、公平公正な政治を実現する。
AI=人工知能を活用して政策立案を行う。
竹下氏
町内に公園が少ないため、子どもたちの遊び場を整備する。
通学路の安全を確保するなどして少子高齢化に歯止めをかける。
真鶴町長選挙は11月12日に投票が行われ、即日開票されます。