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ピアニストと子どもたちの交流会 横浜みなとみらいホール

  • 2023年11月10日

国際的なコンクールで優秀な成績を収めた若手ピアニストと小中学生とが交流する催し
「ピアニストってどんな人?~若手アーティストと子どもたちとの交流ワークショップ~」が、横浜市で開かれ、子どもたちの率直な質問にピアニストたちが真剣に答えていました。

若手ピアニストと小中学生が交流

この交流会は、「第41回横浜市招待国際ピアノ演奏会」の関連イベントとして行われました。
ピアノに興味のある小中学生が、プロのピアニストによる演奏を間近で聴き、
ピアニストへ直接質問ができるイベントです。
今年の交流会には、若手ピアニスト4人と小中学生24人が参加しました。

横浜市招待国際ピアノ演奏会とは
国際ピアノコンクール入賞者の中から選ばれた、国内外の若手ピアニストが出演するピアノフェスティバルです。毎年秋に横浜みなとみらいホールで開催されています。世界の若い才能を発掘し紹介することを目的として、1982年に始まり、これまでに世界28か国から200人近くのピアニストが出演しました。

間近でプロの演奏を聴く

はじめに、子どもたちの目の前で、ピアニストたちによる演奏が行われました。
このうちアメリカを拠点に演奏活動をしているアルテム・クズネツォフさんは、チャイコフスキーのバレエ『くるみ割り人形』より「金平糖の精の踊り」「ロシアの踊り」を披露しました。

子どもたちが、ピアニストに直接質問

この後、子どもたちがピアニストに直接質問する機会が設けられました。

ピアノは大好きだけど、
コンクールの練習になると、あまり好きではなくなってしまいます。
どうしたら好きになれますか?

カナダ出身のイェーデン・イジク゠ドズルコさん

私も同じような経験があります。
コンクールのことは忘れて、
音楽そのものがどれだけ好きか、ということを考えるのが大事だと思います。

 

どうやって練習したらいいですか?

オーストリアを拠点に演奏活動をしているアンナ・ライレルさん

基本的な質問だけれど、大事な質問だと思います。
何時間練習するかではなくて、今日はどういう目的をもって練習しようかな、
と考えることが大切だと思います。

参加した子どもたちは

小学3年生の男子児童

演奏を聴いて感じたこと
(自分は速い曲を弾くとき、力を抜くことが難しいのですが、)
皆さん速い曲でも軽く弾いていたので、真似してみたい。

 

小学6年生の女子児童

「ピアノを楽しむことが一番大事」という言葉が印象に残りました。

参加したピアニストは

アルテム・クズネツォフさん
大変貴重な経験でした。子どもたちにとっても、一生心に残る経験になったと思います。
私が若い時にも、アーティストと直接会って話をする機会があり、近いところでコミュニケーションをとることが、コンサートを聴くだけとは全く違った経験として自分の中に残っています。
数年後、今日来てくれた子どもたちの中の誰かが、テレビで演奏する姿が見られることを楽しみにしています。

 

務川慧悟(むかわけいご)さん
子どもに、生で何を聴かせるか、何を語りかけるかはとても大事だと思っています。
今回のイベントに参加できて嬉しいです。
また、国籍の違う4人のピアニストの演奏を並べて聴く機会は、僕も留学や国際コンクールに参加してから経験するぐらい、なかなかないことだと思います。クラシックを理解する上で、国際的な感覚を知ることは大事なので、(今回参加した子どもたちは)聴くことができて、とても良かったと思います。

 

横浜市招待国際ピアノ演奏会 企画委員長 海老彰子(えびあきこ)さん
子どもたちのシンプルな質問に、プロの人たちが良く考えて答えていて、みんな勉強になったのではないかと思います。こんなに近くで4人もの方の演奏を聴いて、自分の言葉で直接に質問できるチャンスは、本当にないと思うので、子供たちにとっても、ピアニストにとっても、とてもいい企画だったと思います。

この他にも子どもたちと音楽をつなぐ企画が

「こどもの日コンサート2023」の様子

横浜みなとみらいホールでは、この他にも、5月5日に行われる「こどもの日コンサート」に向けて、中学生がコンサート制作のさまざまな業務に携わる「中学生プロデューサー」という企画を行っています。こうした活動を通して、子どもたちが音楽に親しみを持つきっかけづくりに取り組んでいます。
(2024年のコンサートに向けた「中学生プロデューサー」の募集締め切りは2023年11月15日水曜日です)

  • 工藤彩乃

    横浜放送局

    工藤彩乃

    2018年入局。山形・東京・横浜で放送技術者として従事。
    ピアノを習っていた子どもの頃を思い出しました。

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