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川崎フロンターレ Jリーグ「シャレン」の取り組みを紹介

  • 2023年06月02日

Jリーグ30周年企画・第2弾は社会連携活動、通称”シャレン”です。それぞれのチームはプレーだけではなく、社会の課題解決に取り組む活動を進めてきました。神奈川県にある6チームの社会連携の取り組みをお伝えする予定です。今回は、川崎フロンターレです。

フットサル場を活用

川崎市宮前区は高齢化率が20%ほどです(2023年3月末日現在)。
そして、坂が多い地域でもあります。

「足腰を強化し、市民の健康づくりに役立てないか?」

そこで、フロンターレが目をつけたのが、管理するフットサル場のフロンタウンさぎぬまです。
フロンタウンさぎぬまがオープンしたのは、2006年の夏。
6面ある人工芝のコートを有効活用して、当時から体操教室やヨガ教室を開いてきました。
フロンターレによりますと、ふだんサッカーやフットサルに縁がない人も教室に参加。
「フカフカの芝生の上で体を動かすのは気持ちがいい」という声が聞かれ、大盛況だったということです。 

健康教室 ヨガクラス

スポーツを通じたまちづくりを

4年後の2010年には、スポーツを通じてまちづくりを進めるため、宮前区と協定を結びました。
協定に基づいて、さまざまな世代がスポーツや健康づくりに親しむことができる教室を定期的に開いています。
坂が多いという地域の特徴にあわせて行われているのが「ポールウォーキング&ストレッチ教室」です。

ポールウォーキング&ストレッチ教室

専用のポールを使い、背筋を伸ばした姿勢で歩幅を広げ、フットサル場内を歩きます。
コーチによると、2本のポールを持つことで4つ足の重心となり、足腰の負担を軽減できるということです。
また、上半身も使うことで全身の有酸素運動になり、通常の歩行より20%ほど運動効率が高まるということです。
ウォーキングに加えストレッチも行うことで、筋力や体力の向上、関節の可動域を広げる効果が期待できます。

参加者はフロンタウンさぎぬまがある地元の50代から80代の住民で、週に1度の開催のたびに、定員(20人)が埋まるほどの人気だといいます。
10年以上、この教室に参加している人もいるということです。

ポールウォーキング&ストレッチ教室
参加者

日常の散歩では、意識しづらいところに気がつくことができる

参加者

少し参加しただけでも、背筋が伸びた歩き方に変わった

人生100年時代!健康長寿フェスタ

「人生100年時代、あと20年健康でいたい!」(80代の参加者の声)

こうした声を受け、フロンターレは、シャレンの一環として、新たな健康促進イベント「健康長寿フェスタ」を企画。
敬老の日に近い2022年9月16日、シニア層を対象に初めて開催しました。 

<健康長寿フェスタ>
▼ポールウォーキング&ストレッチ教室
▼体力測定ブース
▼健康に関する講義ブース
▼運動で脳トレ!体験ブース
▼青空すこやかヨガ&ストレッチ

体力測定ブース
健康に関する講義ブース

会場のフロンタウンさぎぬまには、あわせて9つのブースが設けられました。
平日の日中の開催でしたが、およそ120名が参加したということです。

みんなで!!ご近所ロコ体操

今後は場所も増やして開催

「健康をテーマに市民がつながり、笑顔になる機会を創りたい」

こうした思いで、今後も川崎市内各所にあるフロンターレのスポーツ施設で、健康をテーマとした取り組みを行いたいとしています。

ふろん太くんと市民(健康長寿フェスタ)

その他のシャレンの取り組みは

このほかにも、フロンターレが取り組んできたシャレンの活動について話を聞いてきました。
そのうち、主なものをご紹介します。

・「発達障がいのある子どもたちのサッカー応援ツアー」
2019年から「感覚過敏」のある子どもたちに配慮したツアーを実施。困りごとやストレスに配慮した試合観戦やサッカー教室を開催。
・「手のひらで感じるJリーグ」
パラスポーツを支援する団体が開発した触覚デバイス(装置)を用い、ボールの動きや選手のプレー内容を指先などで感じられる仕組みを使った観戦イベント。
・「フードドライブ」
ホームゲーム開催時に、家庭で不要になった食品を寄付してもらい、フードバンクを通して、川崎市内の世帯に配布する取り組み。 

これからのシャレン

フロンターレの篠原 唯さん

ことしは多摩区に複合スポーツ施設・Anker フロンタウン生田が新たに完成しました。これからも、川崎市内各地で老若男女すべての人が、スポーツを通じて、健康や生きがいを感じられる取り組みを進めていきます。サッカーやフットサルに関わらず、フロンターレが市民にとっての『インフラ』になるべく、地元・川崎にこだわって活動をしていきます

  • 鳥越佑馬

    横浜放送局 カメラマン

    鳥越佑馬

    2011年入局 和歌山局、大阪局を経て現職 神奈川の地域に根ざした話題を幅広く取材。

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