都議会議員補欠選挙 立川市選挙区は都民と立民 91票差で自民落選 各党反応や都議会構図はどうなる？

都議補選 立川市選挙区 “都民と立民が当選”

補欠選挙は、9月の立川市長選挙に立候補した都議会議員2人の失職に伴い2議席をめぐって争われました。

選挙前の立憲民主党と自民党の議席を、立憲民主党は維持した一方、自民党は都民ファーストの会に奪われる形となりました。

都民ファーストの会の伊藤氏は48歳。
立川市議会議員を務め、9月の市長選挙や今回の都議会議員選挙に立候補しました。

立憲民主党の鈴木氏は49歳。
出版社社長で、共産党、れいわ新選組、社民党立川総支部、地域政党の生活者ネットワークの支持を得て立候補しました。

投票率は27.39％で、前回・2年前より9.85ポイント下回りました。

都民ファーストの会 反応

都民ファーストの会の幹部は勝因について「党と小池知事で行ってきた子どもへの政策などが浸透していたのではないか。都議会での落ちていた党勢が底を打って上がる手応えを感じている。応援に入った知事の力も発揮された」と述べました。

都民ファーストの会の特別顧問を務める東京都の小池知事は都庁で記者団に対し「非常にいい候補者と政策で、市民の皆さんに支援をいただいた結果だと思っている」と述べました。

また、都民ファーストの会が都議会で自民党と並んで第1会派になったことについて「都民ファーストとして、都議会こそプレーグラウンドで訴える舞台だ。これからも活躍してほしい」と述べました。

都議会立憲民主党 反応

立憲民主党の新人が当選したことについて、都議会立憲民主党の幹部は「うれしく思うが、僅差での2番目で手放しでは喜べず、課題が残る」と話していました。

また、今回は共産党、れいわ新選組、社民党立川総支部、地域政党の生活者ネットワークの支持を得ての選挙戦となりました。

これについて、「連携の結果、議席を獲得できたが、今後につながる共闘だったかと言われると、疑問符がつく。自民党を嫌がる人がいることはわかったが、同時にわれわれが受け皿になれなかったこともわかったので、今後、どうしていくか考えていきたい」と話していました。

都議会自民党 反応

自民党の新人が敗れたことについて、都議会自民党の幹部は「投票率が低く、浮動票も少ない状況で勝てなかったのは、支持基盤の票を固めきることができなかったからだと考える。なぜ、支持基盤をきちんと取り込めなかったかは分析しなければいけない」と話していました。

自公の関係が影響？

自民党の木原さんは、公明党から推薦を受けていませんでした。自民党の関係者からは、次の衆議院選挙の候補者調整をめぐって起きた公明党との対立が響いたという指摘も出ています。

都議会公明党の幹部は「推薦を出す場合は、地元で話が出て、それが上がってくる形になるが今回はなかった。推薦がなくても自民党が票を固めれば勝てていたはずなので、結果には驚いた」と話していました。

都議会第1会派に “自民と都民”

今回の都議会議員立川市選挙区の補欠選挙を受けて、都議会では、都民ファーストの会が自民党と並んで第1会派になりました。

都議会では127人の定員に対して、欠員が出ているため今回の選挙結果をあわせて119人の議員がいます。

各会派の議員数は
自民党と都民ファーストの会が27人、
公明党が23人、
共産党が19人、
また立憲民主党が15人などとなり、過半数を占める会派はありません。

都の議会局によりますと、都議会では、慣例などにより、第1会派から議長が選ばれたり、予算特別委員会といった特別委員会の委員長を務めたりするほか、議員数が多い会派順に本会議での代表質問などを行います。

このため、自民党と都民ファーストの会で協議が行われる見通しです。

都民ファーストの会の幹部は「都議会議員選挙の本選で第1会派になることが目標なので、それに向けて意味ある1議席だ。自民党とは丁寧に協議していきたい」と述べました。

一方、都議会自民党の幹部は「数に圧倒的に差があったら有利に働くかもしれないが、これまでも1議席多いだけだった。このため、今回の結果をもって、議会運営が大きく変わるわけではなく、お互いの立場を尊重していきたい」と話していました。