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熱中症特別警戒アラート・避暑施設とは? エアコンは試運転で備えを

  • 2023年5月1日

熱中症は暑さに慣れていない5月ごろからリスクが高まります。本格的な暑さの前にできる対策として呼びかけられているエアコンの試運転はどんな方法で実施すればよいのでしょうか。試運転のポイントのほか、2024年の夏に運用開始の「熱中症特別警戒アラート」や避暑施設「クーリングシェルター」についてまとめました。

5月からの3か月 “平年並みか平年より高い気温”

気象庁が発表した長期予報によりますと、5月からの3か月間は、大陸にある高気圧の東への張り出しが平年より強く、東日本と西日本、沖縄を中心に暖かい空気に覆われやすい見込みです。このため全国的に気温が平年並みか平年より高くなる見通しです。

熱中症は暑さに慣れていない5月ごろからリスクが高まることから気象庁はエアコンの試運転など早めの対策を呼びかけています。

エアコンの試運転 その方法は

空調メーカーによりますと、エアコンの試運転は気温が23度から25度の日が適しているということです。
方法としては冷房の温度を最も低くして冷風が出ているかを10分程度確認したうえで、さらに30分ほど運転して水漏れや異臭がないかを確認します。

また、ことしは電気代が高騰していることから消費電力を抑える取り組みとしてフィルターの掃除や室外機のまわりの整理整頓もあわせて呼びかけています。

エアコン “夏前に買い替えや修理を”

空調メーカー各社によりますと、本格的な夏の時期は毎年、エアコンの在庫があっても設置の依頼が集中し、順番待ちとなることが多いということで、各社では試運転を行い、不具合があった場合には早めの買い替えや修理を行うよう呼びかけています。

熱中症対策強化 特別警戒アラートとは

毎年、熱中症で死亡する人が後を絶たない中、熱中症対策を強化するために成立した改正法では、「熱中症警戒アラート」に加え、さらに深刻な健康被害が予想される場合に、一段上の「熱中症特別警戒アラート」が新たに発表されることになります。

また、自治体は事前に公共施設や民間施設を対象に冷房が効いた部屋を「クーリングシェルター」として指定し、特別警戒アラートが発表された場合には開放することが求められます。

2024年の夏からの運用開始に向け、発表の基準や施設の要件などの検討が進められます。

“避暑施設” 世田谷区は「お休み処」

このうち、東京・世田谷区では毎年6月から9月まで、公共施設のほか民間の薬局や銭湯、それに接骨院などの250か所程度を避暑施設として開放しています。

「お休み処」という黄色ののぼりが目印で、ことしも6月15日から開放が予定されています。施設が開いている時間であれば冷房が効いた室内の一角にある休憩スペースを誰でも利用でき、ペットボトルの飲料水を区が無料で提供しています。

世田谷区 “協力施設を増やしたい”

世田谷区によりますと、東日本大震災をきっかけに節電と夏の猛暑への対策として12年前から始め、去年はのべ7万5000人が利用したということです。

世田谷区では今回の改正法の成立を受けて、土日や夜間などの幅広い時間帯でさらに多くの住民に対応できるように協力施設を増やしたいとしています。

世田谷保健所健康企画課 長谷川哲夫課長
「熱中症のリスクが高いのは高齢者なので、高齢者が日常生活で比較的多く利用する施設に協力してもらっている。クーリングシェルターは災害級の猛暑の時に命を守る大事な役割になる。開設時間の設定など多くの課題があるが、急いで検討をしていきたい」

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