バスケットボールB2は、レギュラーシーズンの戦を終え、B1昇格を目指している埼玉の越谷アルファーズは東地区を2位でプレーオフ進出が決まりました。
プレイオフでは、ファイナルに進む上位2チームが昇格を手にすることになります。最大のライバルは同じ東地区で優勝したアルティーリ千葉。その前哨戦ともいえるアルティーリ千葉と越谷アルファーズの試合が4月13日と14日行われました。
試合後に安齋竜三ヘッドコーチに抱負を聞きました。
(さいたま局アナウンサー/吉田一之)
プレーオフでのライバル・アルティーリ千葉との、レギュラーシーズンの最後の試合(4月13日14日)は、アウェーとはいえ2試合とも僅か4点差で連敗となりました。
おそらく昇格が決まるセミファイナルでは、アルティーリ千葉と再びアウェーでの対戦になる可能性が高いです。きょう(14日)は5500人を超えるブースターが集まりました。ものすごい熱気のアリーナの雰囲気の中でアウェーを体感してゲームができたっていうのはすごく大きな経験になりませんか?
そうですね。アウェーの応援のすごさに、きのう(13日)は前半かなりバタついていましたけど、きのうの後半からそういうのにも落ち着いて入れています。
きょうもアルティーリのプレッシャーに対してもある程度落ち着いてファールをもらうというのもできていたので、レギュラーシーズンの最後にアルティーリと当たれてよかったという感じはしています。
最後のアリーナの盛り上がりというのは、私も長い取材経験で初めて感じた迫力でした。ですから相当に越谷アルファーズの選手にはプレッシャーもかかったと思います。逆転されてしまいましたけれども、この経験というのはプレーオフに向けて生かせそうですよね。
そうですねやっぱりね。きのうも悔しい思いをして、きょうも悔しい思いをしたんで、まぁそこをどうやって返していくのかっていうところ、これがバスケットとかスポーツの良いところでもあると思いますし、まずはそこで(借りを返す)って感じですかね。
きのう千葉から電車で私も帰りました。ネギバンバンという細長いネギの形をしたプラスチックの応援グッズを持っているアルファメイト(越谷のファンの愛称)の方が沢山いて、おそらく千葉県や東京のそのグッズを知らない乗客の方がちょっと不思議そうに見ていました。
電車にはそんなアルファメイトの方がたくさん乗っていて、みなさん疲れて寝ていらっしゃいました。埼玉の越谷や浦和から千葉の試合会場までは1時間半くらいかかりますが、皆さん千葉までやって来て、疲れきるまで応援していらっしゃるんだなぁと改めて思いました。5500人の千葉の応援に負けずアルファメイトもすごい応援でしたね。
本当にありがたいことですし、やっぱりそういう文化が根付いてきたっていうところは喜ばしくありがたいことです。
けれども本当にそういうファン、応援してくれる人たちに、やっぱり何か返さなければいけないというのは常々思っています。そういう人に対して、自分たちが何ができるかっていうことで、もう最後のプレーオフをしっかり考えながら一緒になって戦って行けたらいいなっていう感じはしています。
5500人の観衆の中でも越谷のアルファメイトの声は届いていましたか?
すごい聞こえてましたね。ベンチ裏の後ろからもずっとディフェンスの励ましのコールもしてくれていました。本当にありがたいのひと言に尽きます。
今回はそこに恩返しができなかったっていうか、勝利を届けられませんでした。プレーオフの最初の試合は、ホームの越谷なので、越谷で(千葉のような)会場の雰囲気を作ってくれると思います。そういう中で、やっぱりこう自分たちがしっかりとした、良いバスケットをして、応援に恩返ししたいと思っています。
昇格に向けたセミファイナルのことを伺いたいのですが、アルティーリ千葉戦に向けて、まだ引き出しというか、取ってある手はありますか?
いやいや、すべての手(作戦)を出しながらやっています。そんなに作戦を取っておけるようなチームでもないです。でも今日もやっぱり僕の方でも足りない部分が見えましたし、そこをやっぱり最後の局面でどういう風にやっていくかというところはもっともっとしっかり考えながら、うちの選手たちの良いところを出せるようにしていきたいなっていう感じはしています。
バスケットに詳しくない方が試合を見る場合、何を見ていくと、越谷がチャンスになり、そして良い形でバスケットが進んでいるという、越谷のバスケットを見るポイントを教えていただけませんか?
ディフェンスで失点が抑えられていれば、うちのバスケットだなという感じです。そこからやっぱり走れている時が良い展開です。
きょうも、後半の3クオーターっていうのがそういうプレーが出ました。逆に、ディフェンスを崩されってしまった時にはオフェンスも悪くなって、さらにディフェンスも悪くなってしまう。そういう悪い癖もあるんで、そうした部分をいかに出さないかっていうところです。
またバスケットの醍醐味はシュートが入るところです。そういう選手たちの良いプレーも試合中はいっぱいあると思います。そうしたプレーも見てほしいなと思います。
プレーオフに向けてひと言いただいてもよろしいですか?
いや、もうプレーオフは1戦1戦なんで、レギュラーシーズンで、自分たちがどういうことをやってきたかとか、どういうことをやれば、自分たちのバスケットができるかっていうのをしっかり一人ひとりが明確に準備して、本当に自信を持って戦っていければ良い結果は最後についてくると思います。全員一丸となってアルファメイトの皆さんと一緒に最後戦って行けたらいいなと思っています。
越谷には、子どものアルファメイトが多いですよね。アルファーズのすばらしい特徴だと思うんですけれども、子どもたちに何とか報いてやりたいですね。
本当に常々本当に感謝しかないです。ほんとに何かを返してあげたり、子どもたちにとっては夢になったりしてほしいなって言う思いもあります。ああいう選手になりたいとか、ああいうチームに入りたいとかって思ってもらえたら、やっぱりアルファーズというチームの存在価値っていうのがあると思います。
そういう部分も、しっかり最後に、今シーズンの集大成なんで、プレーオフではしっかりと全員で出していければいいかなと思います。
最後に、プレーオフに勝つためのポイントは?
ディフェンスとリバウンドですね。はい。
プレーオフの初戦クオーターファイナルは、熊本ヴォルターズ戦です。
越谷のホーム越谷市立総合体育館で5月3日~5日の午後3時から行われます。
2勝した方がセミファイナルに進み、アルティーリ千葉とベルテックス静岡の勝者と昇格を争います。アルファメイトとともに応援したいと思います。
安齋さん頑張ってください。ありがとうございました。