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横澤夏子さん 子育てと“お笑い”の両立を

  • 2022年11月28日

2人の子どもの子育てをしながらお笑い芸人として活躍する横澤夏子さん。さいたま市の大宮ラクーンよしもと劇場に簡易託児所をつくるなど、子育てと“お笑い”の両立を目指しています。託児所をつくったきっかけや子育ての苦労について、保坂友美子キャスターが伺いました。

今はコロナ対策でサービスが休止されていますが、横澤さんは2019年に大宮のよしもと劇場に簡易託児所をオープンしました。どういったきっかけで託児所をつくろうと思ったんですか。

子どもが生まれる前、あまり仕事がないときにアルバイトでベビーシッターをやっていた時期があって、“こんなにお母さんって大変なんだ”ということを目の当たりにしていたんです。舞台に立ってコントを演じているときも、赤ちゃんが泣きだしてしまって、お母さんが“すみません、すみません”と言いながら客席を立つ光景もよく目にしていたんですね。

劇場に託児所があれば、お父さんやお母さんは安心して笑いを楽しむことができるし、子育てのリフレッシュにもなるんじゃないかなど思ったのがきっかけです。

吉本興業に“託児所をやってみたい”と声をかけたら、“やってみましょう”ということになって、不定期で月に1回だったんですが、託児所をつくることができました。

どんな託児所だったんですか。

当時は2人の保育士と私で子どもの面倒を見ていました。舞台に出るのではなく、ただ単にベビーシッターとして劇場に行っていました。

託児所の仕事は本当に楽しくて、舞台が終わったらお父さんやお母さんが“ありがとうございました”と言いながら本当に笑顔で子どもを迎えに来るんです。舞台に立つことだけがお客さんに楽しんでもらえる方法だと考えていたんですが、こういう楽しませ方もあるんだと気づくことができました。

お笑いコンビの「ジャルジャル」とか、舞台の出番が終わった芸人が託児所に来て子どもをあやしてくれることもありました。お父さんになった芸人も多いので、こういった機会が増えればいいなと思っていました。

なぜ、大宮の劇場に託児所をつくったんですか。

実は吉本の劇場のなかで、いちばんロビーが広かったんです。託児所をつくるには、面積だったり、トイレまでの導線だったり、いろいろな条件をクリアする必要があるんですね。確か、新宿ルミネの劇場にはつくることができなかったと思います。

コロナが収まれば、ぜひ託児所を再開してほしいですね。

吉本の劇場も全国にたくさんあるので、すべての劇場にできれば常設の形で託児所をつくっていきたいですね。

2人目の子どもを妊娠しているときに、リトミックという音楽教育の講師の資格もとったので、ぜひ子どもたちに教えたいです。託児所が劇場のすぐ隣にあるので、あまり大きな声で歌うと舞台の邪魔になってしまいますけど(笑)。

“預かる”と“育てる”は違う

横澤さんはベビーシッターの資格も持っているんですよね。

ベビーシッターとかチャイルドマインダーとかいろいろな資格をとったんですが、自分の子育てにはまったく生かせていないです。

子どもを“預かる”ことと“育てる”ことは全然違いますね。預かるというのは、おむつもご飯も用意してもらって、“あとはお願いします”ということなんですが、育てるとなると、おむつもご飯もすべて自分で用意しなければならないんです。“子育てってこんなに大変なんだ”ということを毎日、実感しています。

子育てで心がけていることはありますか。

いくら怒ったり叱ったりしても、“お母さんは大好きだからね”と常に言うようにしています。子どもを寝かしつけるときも、“お休み、大好きだよ”と必ず言うようにしています。

子どもの“イヤイヤ期”は新人研修だと話していたSNSの投稿を拝見したことがあるのですが。

子どもって、いくら教えても自分でやってみないと気が済まないんです。なので、新人研修として見ておけば、少しは心の余裕が生まれるんじゃないかと思っています。

例えば、“みかんを剥きたい”と言われたときに、いくらお母さんが剥いてあげるよって言っても、子どもは聞かないんですよね。実際に剥かせると、それこそオレンジジュースができるんじゃないかと思うくらいにグチャグチャにするんですけど、“初めて剥く人はこうなるよね”と良い上司を演じながら見守ることにしています。

2035年に単独ライブ

今後はどんな活動をしていきたいですか。

以前は、単独ライブを必ず1年に2回やっていたんです。今は子育てで準備の時間もつくることができないんですが、2035年には単独ライブをやると自分で勝手に決めています。

その頃には、上の子どもも中学生になっているので、子育ても落ち着いて時間の余裕が生まれるんじゃないかなと思っています。ママ友には“その時期がいちばん落ち着かないのよ”って言われていますが、2035年に向けてネタを探しています。

託児所を完備してお待ちしていますので、ぜひ、来てください。

キャスターからひと言

「自分の人生を朝ドラだと思って生きている」と言うほど、NHKの朝ドラファンの横澤さん。「ちりとてちん」を見て芸人を目指そうと思ったそうです。今、放送中の「舞いあがれ!」の話でも盛り上がりました。2035年の単独ライブ、私もぜひ、見に行こうと思います。

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