今月は防災月間、災害時に役立つ料理をご紹介しています。
支援物資として届けられることが多いのが、菓子パン、おにぎり、カップ麺など。なので、栄養バランスを考えた備蓄食材を準備しておくことはとても大切です。自宅で避難するときに役立つ調理法もご紹介します。
準備しておくと、とっても便利です。
教えてくれるのは、災害食を研究し全国でその手法を伝えている、管理栄養士の今泉マユ子さん。
災害時には不足しがちな栄養素があるといいます。ビタミン、ミネラル、たんぱく質です。
●ミネラル、ビタミン、食物繊維をとるための食材
切り干し大根(乾燥)・わかめ(乾燥)・ひじき(ドライパック)
切り干し大根は、ビタミン、ミネラル、食物繊維が豊富。災害が起きたあと、野菜不足から体調不良になる方がとても多かったので、備蓄できる野菜はあったほうがいいんです!ミネラルがとれる海藻類もおすすめですよ。
●たんぱく質をとるための食材
豆類がおすすめ!大豆、小豆、ミックスビーンズなど。たんぱく質と食物繊維がとれます。
心身ともに健康でいるためには、栄養のことも考えつつ、備えておくこと。知っておいていただきたいです。
食材どうしを混ぜて味付けしたりするのに便利なのが、ポリ袋です。この中に入れて混ぜるだけで簡単にできちゃいます。洗い物も出ないので本当に便利です!調理で使った袋は、ゴミ袋として使ってくださいね。
【切り干し大根とツナのサラダ】
<材料>(目安の分量です)
・切り干し大根(水洗い不要のもの) 30g
・ツナ(ドライパックまたは缶詰) 60g
・マヨネーズ 大さじ3
・おろししょうが(チューブタイプ) 小さじ1
・白ごま 適量
<作り方>
(1)ポリ袋に切り干し大根を入れて、袋の外からよくほぐす。
(2)ツナ、マヨネーズ、おろししょうがを加えてよくもむ。
(3)すぐに食べてもOK。20分ほど置くと味がさらに染み込み、やわらかくなります。
<ポイント>
ツナの水煮缶を使う場合は、水分が多いので、マヨネーズの量を少なめにするなど調整を。
反対に、ドライパックのツナは、水分が少ないのでマヨネーズ多めがおすすめ!
乾物をマヨネーズの油分とツナの水分で戻すので、水は必要ありません。
調味料がダイレクトに入るので味がよくしみますよ。切り干し大根を野菜ジュースで戻すのもおすすめ!
【ひじきと大豆の煮物風】
<材料>(目安の分量です)
・ひじき(ドライパック) 1袋または1缶(約100g)
・大豆(ドライパック) 1袋または1缶(約100g)
★いかの煮物(缶詰) 1缶(50g)
・酢 小さじ1
<作り方>
(1)すべての食材をポリ袋に入れる。
(2)いかは混ぜると泡立つので、軽く混ぜる。
★缶詰は、イワシ缶、サバ缶、焼き鳥缶などお好みで。味がついていない豆類に、好みの味付けをすることができるので便利です。
大豆のたんぱく質、ひじきのミネラルを同時に摂取できる料理です。ドライパックという製法で作られたものは、食材がすでに蒸されているので、すぐに食べられて便利ですよ。
【豆あんデザート】
<材料>(作りやすい量)
★ミックスビーンズ(ドライパック)
★ゆであずき(加糖)
(★)はパウチまたは缶詰 各150g
・きなこ 適量(なくてもOK!)
<作り方>
(1)ポリ袋にミックスビーンズを入れて手でよくつぶす。
(2)ゆであずきを加えて混ぜる。
(3)ラップをかぶせた皿に取り分け、きな粉をふる。
ミックスビーンズは、赤いんげん、ひよこ豆など、いろいろな種類の豆が入っていて、それぞれが持つ栄養を一緒にとれます。ひよこ豆は栗のような食感をうみ、本格的な!?和菓子のようになりますよ。
混ぜただけなのに、どれも本当においしいですね~!
特に、デザートまで食べられるなんてうれしいですが…そんな心の余裕あるかしら?
災害が起きたあとは心の栄養をとることも大切で、ホッとできる甘いものがあるといいと思いますよ。