交通事故の防止につなげる新たな技術の開発が企業の間で活発になっています。GPSの位置情報やセンサーを活用して車や自転車の動きを監視したり道路への飛び出しなどの子どもの危険な行動を把握したりする仕組みです。開発の動きや事故防止の仕組みなどについてまとめました。
通信大手のKDDIは、スマートフォンの専用アプリを使って、車と自転車の交通事故の防止につなげる技術をトヨタ自動車と共同で開発しています。
スマートフォンから得られたGPSの位置情報から車や自転車の動きを監視する技術で、例えば、信号のない交差点で出会い頭で衝突するおそれがあると、接触する5秒前に警告音と画面の表示で知らせます。
現在は実証実験を続けていて、将来的には車どうしや歩行者も含めたサービスとして実用化を目指しています。
KDDI 門脇誠執行役員
「衝突が予想される少し手前のタイミングで警告を行うことで自動ブレーキなどの車の先進安全技術を補完することができる」
ソニーグループは、道路への飛び出しなどの子どもの危険な行動を親が離れた場所で把握できる技術の開発を進めています。
GPSと加速度センサーなどを備えた小型の端末を子どもが携帯し、位置情報とともに、飛び出しなどの急な動作を検知します。
その情報を保護者のスマートフォンの地図上にほぼリアルタイムで表示し、子どもに連絡をして注意を促したり、交通安全の教育につなげたりすることができるとしています。
ソニーグループ開発責任者 日永田佑介さん
「子どもの行動をリアルタイムで判定し、データを蓄積することでより安全な交通の仕組みをつくっていきたい」