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能登半島地震 インフルエンザの患者多い被災地も マスクや換気などできる範囲で感染対策を

  • 2024年1月5日

能登半島地震で大きな揺れを観測した石川県、福井県、富山県、新潟県。
インフルエンザの患者が多く報告されている地域があります。

感染症に詳しい東邦大学の舘田一博教授は、「命を守るためにも、まずは避難所に避難することが重要だ。その上でマスクの着用や、空気の流れを少しでもよくすること、それに可能な限り人との距離をあけて過ごすといった、できる範囲での感染対策を取ってほしい」と呼びかけています。

被災地~注意報レベル超える 警報レベル超える地域も~

石川県、福井県、富山県、新潟県で12月24日までの1週間に報告されたインフルエンザの患者数です。

新潟県
新潟県では、1医療機関あたりの患者数は、県全体で25.74人でした。
保健所の管轄する地域ごとでは、佐渡が61.33人、柏崎が37.60人、南魚沼が35.33人、村上が30人、上越が27.25人、震度6弱を観測した長岡市などを含む長岡が25.85人、新発田が24.71人、十日町が23.67人、新潟市が23.54人、三条が21.5人、糸魚川が20人、魚沼が8.67人、新津が8.33人でした。

石川県
石川県では、1医療機関あたりの患者数は、県全体で22.69人でした。
保健所の管轄する地域ごとでは、震度7を観測した志賀町、震度6強を観測した七尾市、震度6弱を観測した中能登町などを含む能登中部が30.5人、石川中央が26人、金沢市が25.71人、南加賀が16.1人、震度6強を観測した輪島市、珠洲市、穴水町、震度6弱を観測した能登町を含む能登北部が5.5でした。

富山県
富山県では、1医療機関あたりの患者数は、県全体で28.13人でした。
保健所の管轄する地域ごとでは、砺波が34人、富山市が31.94人、高岡が25.69人、中部が25.6人、新川が19.86人でした。

福井県
福井県では、1医療機関あたりの患者数は、県全体で18.64人でした。
保健所の管轄する地域ごとでは、丹南が30.38人、坂井が22人、福井市が18.58人、奥越が14.25人、若狭が11人、二州が10.6人、永平寺町を管轄する福井が4人でした。

4県とも、県全体の定点あたりの患者数は前の週から減っていましたが、いずれも「注意報レベル」の10人を超えていて、地域ごとに見ますと、「警報レベル」の30人を超えているところも多くあります。

“まずは避難所へ そのうえで感染対策を”

感染症に詳しい東邦大学の舘田一博教授は、次のように呼びかけています。

東邦大学 舘田一博教授
「避難所は、人と人との距離が近く『密』な環境になり、換気も難しいが、地震や寒さから命を守るためにも、まずは避難所に避難することが重要だ。その上でマスクの着用や、空気の流れを少しでもよくすること、それに可能な限り人との距離をあけて過ごすといった、できる範囲での感染対策を取ってほしい」

そして、鼻水やせき、のどの痛みといった症状が出た場合について、「かかりつけの医療機関を受診できない人も多いと思うが、避難所に医療従事者がいれば早めに相談をしてほしい。また、医療支援も被災地に入り始めているので、こうしたチームの医師や看護師に相談することもできる」と話しています。

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