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妊婦に使用できないコロナ治療薬 妊娠の可能性に注意 内服した場合は?

  • 2023年11月16日

新型コロナの治療薬のうち「ゾコーバ」や「ラゲブリオ」などは妊婦には使用できませんが、厚生労働省によりますと、このうちゾコーバについては10月までに投与後に妊娠が判明したケースが32件報告されているということです。妊娠に気がつく前に処方されてしまうケースが相次いでいるとして、日本感染症学会などが医療機関に注意を呼びかける声明を発表しました。

“妊娠の可能性は完全排除できない”

日本感染症学会と日本産科婦人科学会、それに日本化学療法学会の3つの学会などが14日、合同で発表した声明によりますと、妊婦に処方された事例の多くが、医師の問診や薬剤師の聞き取り、それにチェックリストなどでの確認が行われ、問題ないとされたケースだったことから、患者本人が妊娠の可能性はないと話していても、可能性を完全には排除できないと指摘しました。

医師や薬剤師は慎重に判断を 患者も注意

その上で、医師や薬剤師に対し、妊娠が可能な年齢の女性に処方や調剤を行う際には丁寧に説明し、処方するかどうか慎重に判断するよう求めました。

また、女性の患者に向けた文書もあわせて発表し、新型コロナの治療薬を内服する前にもう一度、最近数か月間のことをよく思い出し、妊娠の可能性に思い当たる節がある場合には内服を控えるよう注意を呼びかけました。

内服してしまった際の相談先

国立成育医療研究センターでは、妊婦には使用できない新型コロナウイルスの治療薬を妊娠中に内服してしまった場合の相談を受け付けています。

国立成育医療研究センター「妊娠と薬情報センター」
https://www.ncchd.go.jp/kusuri/index.html(NHKのサイトを離れます)

この窓口は「妊娠と薬情報センター」で、妊婦には使用できない新型コロナウイルスの治療薬については無料で相談を受け付けているということです。

相談にはウェブサイトからの申し込みが必要で医師や薬剤師に対面かオンラインで、現時点でわかっている薬の情報や、妊娠中に薬を使うことの影響などについて相談することができるということです。

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