値上げ4月以降 宅配便 缶コーヒー マヨネーズ 菓子 カップめん

物流業界 人手不足など背景に値上げ

物流業界では、2024年4月から時間外労働の規制が強化されることで、トラックドライバーの人手不足がいっそう深刻化する「2024年問題」が課題となっています。
物流業界では深刻な人手不足を背景に、人材確保や待遇改善などにつなげようと値上げの動きが広がっています。

ヤマト運輸の値上げ 宅配便 平均10％

宅配大手のヤマト運輸の発表によりますと、ことし4月3日から宅配便の運賃を平均でおよそ10％値上げするということです。
値上げの幅は荷物のサイズなどによって異なるということで、1％から64％となっています。

例えば、関東から関西へ届ける場合、縦・横・高さの3辺の合計が60センチまでの荷物は、現在の1040円から20円値上がりし、1060円となります。
一方で、3辺の合計が160センチまでの場合、同じ区間で、現在の2180円から450円値上がりし、2630円となります。

佐川急便の値上げ 宅配便 平均8％

宅配大手の佐川急便は、4月1日から宅配便の料金を平均で8％値上げすると発表しました。
会社によりますと値上げは2017年11月以来、およそ5年ぶりで、荷物によって7％から11％値上げされます。

例えば、よく利用される縦・横・高さの3辺の合計が60センチ以内の荷物を関東と関西の間で運ぶ場合の料金は880円から970円と率にして10％の値上げになります。

ことしの値上げ1万2000品目超か

「帝国データバンク」は国内の主な食品や飲料メーカー105社に加えて、今回の調査から非上場のメーカー90社をあわせた195社を対象に1月末時点で値上げの動きをまとめました。
ことし、すでに値上げされたり値上げが予定されたりしている食品や飲料は累計で1万2054品目と2022年よりも値上げのペースが加速しているということです。

2023年2月に入ってからこれまでに値上げを公表したメーカーについて、実施時期や引き上げ幅をまとめました。

サントリー 缶コーヒーは140円に

このうち、飲料メーカー大手の「サントリー食品インターナショナル」によりますと、今回、値上げの対象となるのは、コーヒーやお茶、それに炭酸飲料など缶や瓶に入った商品あわせて42品目で5月1日の出荷分から実施されます。
価格の引き上げ幅は、税抜きの希望小売価格で19％から22％となります。

このうち主力の缶コーヒー「BOSS」は185グラム入りで、税抜きの希望小売価格がこれまでの115円から140円となります。
缶コーヒーの希望小売価格を引き上げるのは、1998年以来およそ25年ぶりです。

飲料大手の一角が主力の缶コーヒーの値上げを決めたことで、今後、ほかの大手も追随するかが焦点となります。

キユーピー 卵急騰でマヨネーズなど

大手食品メーカーの「キユーピー」は卵の価格が急騰しているなどとして、主力商品のマヨネーズなどの値上げを発表しました。
発表によりますと、値上げの対象となるのは、家庭用では、マヨネーズ類やタルタルソースなどあわせて36品目で、参考小売価格でおよそ3％から21％引き上げます。

代表的な「キユーピー マヨネーズ」の450グラム入りの商品の場合、税込みで、これまでの475円から520円に引き上げられます。
また、業務用ではマヨネーズ類や卵の加工品あわせて259品目について出荷価格でおよそ1％から17％引き上げるとしています。
いずれも4月1日の出荷分から値上げされます。

卵をめぐっては、コンビニエンスストア大手のセブン‐イレブン・ジャパンが1月31日、卵を使った一部商品について販売を休止したり、卵の量を減らしたりするなどの対応をとっていて、影響はさらに広がりそうです。

カルビー　ポテトチップスなど

大手菓子メーカーのカルビーによりますと、今回値上げの対象となるのは、主力商品の「ポテトチップス うすしお味」や「かっぱえびせん」などあわせて84品で、引き上げ率は、店頭での想定価格で3％から15％程度となる見通しです。

このほか「ピザポテト」など3品については内容量を減らす「実質値上げ」を行うとしています。
これらの値上げや実質値上げは、6月1日の納品分から順次行うということです。

日清食品 カップめん 即席袋麺など

大手食品メーカーの日清食品の発表によりますと、今回値上げの対象となるのは、カップめんや即席袋麺などおよそ170品で、6月1日の出荷分から値上げされます。

引き上げ率は、希望小売価格で10％から13％で、このうち「カップヌードル」は現在の税抜き214円から236円に、「チキンラーメン 5食パック」は現在の税抜き615円から680円になるということです。