東京・目黒区にはおよそ2200本のソメイヨシノを中心とした桜の木がありこのうち目黒川沿いは都内でも有数の桜の名所として知られています。これらのなかには樹齢が60年を超えて老齢化しているものも多く、区は2023年度、本格的な対策に乗り出すことにしました。桜の木の現状や対策の内容をまとめました。
サクラと言えばソメイヨシノをイメージする人も多いと思います。日本の春の到来を告げるだけでなく、明治時代以降に急速に植樹されました。単なる観賞用の樹木という枠を超えて大切にされ、全国の学校や神社、公園などに植えられていて、その数は数百万本といわれています。
このうち東京都内でも有数の桜の名所として知られる目黒川周辺には毎年300万人ほどの花見客が訪れます。中でも、地元商店街などが開く「中目黒桜まつり」は、ぼんぼりとともに川沿いに続く桜並木を楽しめることで知られています。
その目黒川沿いなど、目黒区内にはおよそ2200本のソメイヨシノを中心とした桜の木がありますが、寿命とも言われる樹齢60年を超え、老齢化した木も多くなっていて、課題となっています。
また、老齢化に加え、狭い範囲で植えられている場所では枝や葉が密集し、風通しが悪かったり、光があたらなかったりして、倒木や枝折れの危険性もあり、去年夏には、目黒川沿いの1本の木が根元から倒れたこともあったということです。
このため、目黒区は、新年度(2023年度)、本格的な対策に乗り出し、順次、桜の木のせんていを進めるとともに、植え替えも進めていく方針です。
区はこれらの事業費として、新年度の予算案にあわせて1億2000万円あまりを計上することにしています。
目黒区 青木英二区長
「目黒と言えば桜、桜と言えば目黒というくらい、目黒を代表する樹木だ。しっかりと計画を立てて、このすばらしいふるさとの財産を次の世代に受け継いでいきたい」