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節分の豆まきで注意 “5歳以下にかたい豆など食べさせないで”

  • 2023年2月1日

「鬼は~外!福は~内!」でお馴染みの節分の豆まき。
消費者庁は、のどに詰まらせて窒息するおそれがあるなどとして5歳以下の子どもには、かたい豆などを食べさせないよう注意を呼びかけています。

SNSでは「節分の豆か。そういえば詰まらせた親戚いたわ」などという投稿が見られ、幼い子どもがいる家庭では注意が必要です。

5歳以下は食べさせないで

消費者庁によりますと、5歳以下の子どもが食品をのどに詰まらせた事故は、2020年までの10年間で全国の医療機関から141件報告されていて、このうち、大豆やピーナッツなどの「豆・ナッツ類」が全体のおよそ2割を占めています。

2020年2月には、節分の豆をのどに詰まらせた4歳の子どもが窒息して亡くなる事故も起きています。

消費者庁によりますと、子どもが、かんだり飲み込んだりをスムーズにできるようになるのは6歳ごろとされ、そうした力が未熟だと豆などがのどに詰まりやすく、気管に入ってしまうと、中で膨らんで窒息するおそれがあります。

消費者庁は、節分を前に、かたくてかみ砕く必要のある豆やナッツ類などについて「5歳以下には食べさせないで」と注意を呼びかけています。

また、周囲が気付かないうちに豆を拾って食べてしまわないよう、豆まきのあとは片づけを徹底することなども呼びかけています。

SNSにも…

子どもたちが豆などをのどに詰まらせるケースは、ネット上でもつぶやかれています。

むかーしむかし、豆を詰まらせた園児の背中をバンバン叩き、最終的には指をツッコミ、吐かせた私がおりました。
節分の豆は、年長でも気をつけろ。「早食いしようぜ!」とか言い出すから。小学生男子も気をつけろ!
節分の豆か。そういえば詰まらせた親戚いたわ。
気管支に豆を詰まらせた子どもは何例か診た。

“気管に入ると肺炎にも” “窒息のおそれも”

子どもの事故の予防に詳しい小児科医の出口貴美子さんは、「窒息は短い時間でも命に関わる。節分で使われるいり豆などの乾燥した豆は、崩れやすい性質があるため気管の中に入ると、周りの水分をすって膨らみ、気管をふさいでしまう。そこで肺炎になってしまうと大がかりな手術が必要になる」と指摘しました。

その上で、出口さんは、窒息のリスクを理解して、幼い子どもがいる場合は、豆以外の食べ物で伝統行事を楽しんでもらいたいと話します。

子どもの事故の予防に詳しい 小児科医 出口 貴美子さん
「保育所などで対策が進められていても家庭でも事故は起きる。特に年上の兄や姉がいると、かわいそうだからと5歳以下の弟や妹にも食べさせてしまうおそれがある。

窒息のリスクを知って、5歳以下の子どもは豆以外のもので節分を楽しむなど、時代にあわせながら伝統行事を楽しんでもらいたい。

もし窒息が疑われた場合は、子どもに近づいて状況を確認しつつ、周囲に人がいれば、すぐに助けを呼んでもらいたい。
子どもの背中を叩いて異物を取り除く『背部叩打法(はいぶこうだほう)』などを日頃から練習しておくことも大切だ」

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