1. NHK
  2. 首都圏ナビ
  3. もっとニュース
  4. 【動画】冬に「気象病」寒波が影響?頭痛など症状緩和のマッサージとは

【動画】冬に「気象病」寒波が影響?頭痛など症状緩和のマッサージとは

  • 2023年1月31日

強い寒気にたびたび見舞われているこの冬、気圧や気温の変化で頭痛などの症状を訴えるいわゆる「気象病」の専門外来を受診する人が増えています。例年、梅雨の時期に受診は多いということですが、なぜこの時期に増えているのでしょうか。「せたがや内科・神経内科クリニック」の久手堅 司院長に、その理由や対策、症状を和らげる方法などを聞きました。

気圧や気温の変化で自律神経の乱れ

「気象病外来」を設けている東京・世田谷区のクリニックの久手堅 司院長によりますと、「気象病」は、正式な病名ではありませんが、気圧や気温が変化することで自律神経が乱れて、頭痛やめまい、けん怠感などの症状が出る状態を指しています。例年は梅雨の時期に受診する人が増えるといいます。

寒波の影響? 1月中旬以降 受診が急増

ただ、この冬は1月中旬以降、「気象病外来」を受診する人が例年のおよそ2倍と急増していて、電話での問い合わせも相次いでいるということです。取材した1月30日も、クリニックの「気象病外来」には、頭痛やけん怠感などの症状を訴える人が訪れていました。

 

娘は雨が降る前に体調が悪くなるので、『気象病』だと思い、受診しました。頭がガンガンと痛む状態になるので、学校にも通えていない状況です

「せたがや内科・神経内科クリニック」久手堅 司 院長
「ことしに関しては、ものすごく不調を訴える人が多い。通常、1月に、専門外来にそんなに来ることはない」

理由として、久手堅院長は、日照時間が短くなって日光を浴びる時間が減り、自律神経を整える効果があるセロトニンという物質の分泌が低下すると考えられる冬場の事情に加え、今シーズンはたびたび強い寒気に見舞われ、気圧や気温の変化が大きいことが影響していると見ています。

もしかしたら気象病…判断ポイントは

自分が「気象病」かどうか、判断の目安についてどう考えたらいいのか、チェックリストを作った久手堅院長に聞きました。

〇判断のポイント
・天候が悪いときに体や心に不調が起きていること
・体調の変化を感じて悪天候を予測できてしまうこと

〇注意が必要な人
・1日4時間以上 スマートフォンやパソコンを見ることが多い人
・乗り物酔いしやすい

気象病の対策 症状を和らげるには

「気象病」の対策としては、天気予報をこまめに確認し、天候が悪くなる予報の場合は、早めに就寝するなどして、十分な睡眠時間をとることが重要だとしています。また、日照時間の短い今の時期こそ、体調を保つためには「規則正しい生活」が大切だとしています。

また、頭痛などの症状が続く場合は、耳をひっぱったり指でつまんで回したりしてマッサージするほか、こめかみやあごをもむことで症状を和らげることができるということです。

〇症状をやわらげる「耳マッサージ」
・20~30秒程度、耳を押す。
・耳を持って前にまわす。ゆっくり大きく後ろに回す。斜めにも動かす。

久手堅 司院長
「短い期間で暑い寒いを繰り返すと、そのつど体温調整しないといけないので、体調を崩しやすい。天候にあわせ洋服などうまく調整することが必要で、体をしっかり温めることをしてほしい。今後も寒い日が続く予報で、症状がある人は規則正しい生活を送るとともに首もとをあたためたりストレッチをしたりして対策してほしい。それでも改善しない場合は、病院を受診してほしい」

ページトップに戻る