タクシー運賃値上げ 東京23区・武蔵野・三鷹で初乗り500円に

東京23区などタクシー運賃値上げ

今回のタクシー運賃の値上げについてまとめた表です。

タクシー運賃が値上げとなるのは東京23区と武蔵野市、三鷹市で、普通車は初乗りの運賃の上限が現在の420円から80円引き上げられて500円になります。

走行距離ごとの加算運賃の上限も現在の233メートルごとに80円から、255メートルごとに100円の加算に改められます。

この地域でのタクシー運賃の値上げは消費税率の引き上げをのぞくと2007年以来となります。

対応に追われるタクシー会社

東京・杉並区のタクシー会社では、14日朝から従業員が料金メーターの設定を変えるなど対応を進めています。

タクシー会社では、従業員が料金メーターの設定を変えたり、「初乗500円」と書かれたステッカーを窓に貼ったりして対応していたほか、点呼の際にも新しい運賃となることが改めて周知されていました。

会社によりますと、毎年、人件費は上がる一方で運賃は上がらず、最近では、配車アプリやキャッシュレス決済に対応する機器などの設備費も増加し、厳しい経営状況が続いてきたということです。

コロナで利用客減 燃料費も高騰

関東運輸局は、コロナ禍でタクシーの利用客が減少し、燃料費も高騰する中、タクシー業者が配車アプリやキャッシュレスに対応するシステムを導入したり従業員の待遇を改善したりするためにも運賃の値上げが必要だとしています。

運輸局によりますと11月11日までに対象地域で営業する事業者の98％以上にあたる、295の事業者が今回改定された上限運賃の適用を届け出たということです。
タクシー業界を取り巻く経営環境が厳しさを増すなか、全国でもタクシー運賃の値上げが相次いでいて、ことし9月に新潟市の一部や北九州市などで値上げが実施されたのに続き、12月には名古屋市やその周辺でも運賃が引き上げられます。