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明治神宮外苑 再開発の伐採 “当初計画の約2割減” その理由は

  • 2022年11月8日

明治神宮外苑の再開発にともなう樹木の伐採について事業者は、全体のエリアでは、伐採本数が当初の計画よりおよそ2割少ない743本になるとしました。事業者が公表したデータでは、樹木についての伐採や保存、移植などの理由を、どんな形で説明しているのでしょうか。

明治神宮外苑の再開発 樹木伐採の計画は

東京・新宿区などにまたがる明治神宮外苑の再開発では、神宮球場と秩父宮ラグビー場の位置を入れ替えて建て替えるほか、複合ビルの建設などが予定されています。
およそ24.9ヘクタールのエリアで、高さ3メートル以上の樹木1904本のうち892本を伐採する計画でした。

伐採に関するデータ公表 本数は当初計画の2割減

再開発を行う三井不動産は、専門家による調査の結果、ことし8月、全体のうち神宮球場などがあるおよそ18.5ヘクタールのエリアについては、伐採数を当初より4割ほど少ない556本にすると説明していました。
さらに、全体のエリアでの樹木の伐採に関するデータをホームページでこのほど公表しました。
それによりますと、伐採を予定していた樹木の一部に保存や移植ができるものがあったとして、伐採本数は当初の計画より17%少ない743本になったとしています。

伐採・保存・移植 判断について説明

ホームページでは1本1本の樹木について、種類や場所を図示しているほか、保存や移植ができるかどうかの判断などについて説明しています。

三井不動産の担当者は「情報公開に努めながら、今後、具体的な整備計画を検討していきたい」とコメントしています。

伐採の詳細が判明した経緯と懸念は

明治神宮外苑の再開発計画は2015年に公表されていましたが、それにともない伐採される樹木の詳細が明らかになったのは2022年1月になってからで、地区には樹齢100年の木もあり、環境への影響を懸念する声があがっていました。

また、名所のイチョウ並木についてユネスコの日本国内の諮問機関「日本イコモス国内委員会」は10月、「近代日本の公共空間を代表する文化的資産だ」として、公的な保全の対象となる「名勝」に指定するよう求める提言書を都に提出しました。
イチョウ並木について事業者は「すべてを保全する」としている一方、イコモス側は計画通りの場所に新しい神宮球場が建てられれば、樹木が枯れることなどが懸念されるとしています。

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