1. NHK
  2. 首都圏ナビ
  3. もっとニュース
  4. オミクロン株の症状 赤ちゃんの特徴や対策 40度近い高熱やせき

オミクロン株の症状 赤ちゃんの特徴や対策 40度近い高熱やせき

  • 2022年2月9日

新型コロナウイルス、オミクロン株の感染が急拡大する中、子どもへの感染も広がり、1歳未満の赤ちゃんが感染するケースも出ています。
生後10か月の娘の感染が分かったNHKの職員も、不安を感じながら過ごしたと言います。赤ちゃんが感染した場合、どうすればいいのか、症状の特徴や対策について小児科医に聞きました。
40度近い高熱やせきなどの症状が出ているケースが多く、乳児はのどや鼻の中のスペースが狭く柔らかいため、炎症で腫れると息苦しくなりやすいといいます。

子どもに広がる感染

都内で2月に入って8日までの8日間に新型コロナウイルスの感染が確認された10歳未満の子どもはあわせて2万1088人で、全体の14.6%となっています。
2万1433人だった1月1か月間と、すでにほぼ同じ人数になっています。
また、全体に占める割合も先月よりおよそ4ポイント高くなっています。
2月の8日間を、第5波の去年8月の1か月間と比べると人数は3倍、割合は9ポイントあまり高く、これまでにないペースで子どもへの感染が拡大しています。

生後10か月の子どもが感染 状況は

中でも赤ちゃんが新型コロナウイルスに感染したらどうすればいいのか。こうした声は多く聞かれますが、ことしに入って生後10か月の娘が新型コロナに感染したNHKの職員は、1歳に満たない子どもの感染に関する情報が少なく、不安を感じたということです。

ことしに入って、生後10か月の長女が新型コロナに感染した30代のNHK職員は、娘が夜中に、いつもとは違う大きな声で泣き続けたことで異変に気づきました。

その後、熱が39度9分まで上がって次第にせきも出るようになり、おかゆなどの離乳食も飲み込むとのどが痛むのか、食べませんでした。幸いにも、かかりつけの小児科を昼に受診でき、検査で感染が確認されましたが、このあとどのような症状が出るのか、後遺症が残るのかなど、インターネットで調べても1歳未満の小さな子どもに関する情報が少なく不安を感じたということです。

オミクロン株が広がってからは家族での外出は極力控えるようにしてきたといいますが、夫婦ともに濃厚接触者になることから、食事は自宅にあるもので済ませ、娘の薬は郵送で送られてくるのを待ったということです。

職員の妻

娘は発熱するのが初めてでかなり焦りましたし、体調の急変が不安で眠れませんでした。熱でうなされる娘に何もしてあげられない無力感がありました。万が一に備えて、レトルトの離乳食を置いていましたが、娘が発症するとは想像していませんでした

長女は発症から3日後には平熱に戻り体調も落ち着きましたが、具合の悪さをことばで伝えられないため、体調の変化を見落とさないよう気をつかったといいます。

職員

発熱した娘をあやしたりだっこしたりと、身体的な接触は避けられず、同じように小さな子どもがいる家庭では家庭内感染を防ぐのはとても難しいと感じました。だからこそ、外に出る機会の多い大人がウイルスを持ち込まないよう感染対策をすることが必要だと改めて感じました。

赤ちゃんの感染 特徴や対策

日本小児科医会の理事で、さいたま市の「峯小児科」の峯眞人院長に赤ちゃんがコロナに感染した際の症状の特徴や対策について話を聞きました。

「峯小児科」峯眞人院長
○のどなど炎症で息苦しく
2歳くらいまでの子どもは、デルタ株では症状が出にくかったが、オミクロン株では、40度近い高熱やせきなどの症状が出ているケースが多い。乳児は大人に比べてのどや鼻の中のスペースが狭く、柔らかいため、炎症が起きて腫れると息苦しくなりやすい。このため、せきが激しく出たり、離乳食を食べられなくなるなどの影響が出てしまう。

子どもは症状の変化が早く、高熱が出た後すぐにせきや下痢などの症状が出ることもある。最初に病院を受診したときに、解熱剤だけでなく、あらかじめ、せき止めや整腸剤なども処方してもらうことで、何度も病院に行く手間や、親の感染リスクを避けられる。


○熱性けいれんが起きたら
小さな子どもがコロナに感染して重症化するケースはほとんどないが、水分をとれなくなったり、せきこんで吐いてしまったり、あるいはヒューヒューしたせきが出ている場合は、救急外来に相談してほしい。
小さな子どもが高熱の場合には『熱性けいれん』が起きることがあるが、けいれんが続いた場合も、救急に電話してほしい。


○感染防止は
大人が感染対策を徹底することがなによりの対策だ。家庭内では、だっこなどで子どもがくっついてきている時にはマスクを着用するほか、ワクチン接種や仕事などで外出するときには手洗いや消毒を徹底し、赤ちゃんへの感染をできるだけ防いでほしい。


○酸味ある食べ物嫌がる場合はのどの炎症も
対策を徹底していても感染することはある。乳児は自分で症状を訴えることができないため、高熱のほか、キウイやトマトなど酸味のある食べ物を嫌がる場合は、のどの炎症が起きていることが考えられるのでコロナの感染を疑って病院を受診してほしい。

ページトップに戻る