1. NHK
  2. 首都圏ナビ
  3. ひるまえほっと
  4. ことしの猛暑に要注意!小林流 夏バテ解消術

ことしの猛暑に要注意!小林流 夏バテ解消術

  • 2023年8月23日

暑い日が続き、こんな不調はありませんか?

●疲れやすい
●イライラしやすい
●体がだるい
●肩こり・頭痛・めまいがする
●ぐっすり眠れない
●食欲不振

2つ以上当てはまると、夏バテの状態です。
このような不調を感じていなくても、ことしは特に注意が必要だという“夏バテ”。
その対策をご紹介します。

<ゲスト>

医師で順天堂大学医学部教授の小林弘幸(こばやし・ひろゆき)さん。
自律神経研究の第一人者でいらっしゃいます。

小林流!夏バテ解消術

小林さん

・ことしは異常な暑さとコロナ自粛緩和による生活環境の変化で、倦怠感、疲れからくるアレルギー症状、便秘などの体調不良を訴えて受診する患者さんの数が急増している。

・これらの主な原因は、それらのストレスからくる自律神経の乱れ。この状態を放置すると、うつなどにつながってしまう恐れもある。

・まずは、例年以上に自分の体がストレスを受けていることを自覚し、快適な秋を迎える前に体調をリセットすることが大事。

1.睡眠の質を上げる

<血流の要!仙骨温めシャワー>

お尻の中心にある仙骨に、約40℃のシャワーを1~3分間当てる。

 

仙骨は骨盤の中央にあり、そばに直腸や自律神経のひとつである副交感神経の束があり、太い血管も通っている。ちょうど仙骨付近は脂肪や筋肉が少なく、シャワーで温めることで効率的にこれらを温め、血流量が増え、自律神経がととのう。


リポーター

実践したら、体の内側がじんわり温かくなり、温かさが持続。
寝つきもよく、ぐっすり眠れました!

2.朝食をとる

A.常温の水を一気飲みすることで、重力で腸を押して刺激。寝ている消化管を動かし、一日のスイッチを入れる。

B.若い緑色のバナナには、レジスタントスターチ(難消化性でんぷん)が多く含まれる。消化されずに大腸や直腸まで届くので、腸内環境をととのえることができる。
レジスタントスターチは、冷たいおにぎりなど冷やごはんにも含まれる。

C.リズムよくかむことで、“幸せホルモン”セロトニンの分泌量が増加し、ストレスが軽減。唾液量が増えることにより免疫物質の分泌量も増加。

<かむかむトレーニング>

※長時間かめて、かたくて味がする「ガム」や「するめ」などを用意する。
1.椅子に座り、背筋を伸ばし、足をしっかり地面につける。
2.自分のペースでリズムよくかむ。

好きなときに好きなだけかもう!
→続けることで、いつもかむことを意識できるようになる。

3.ながら運動

◎小林流!夏バテ解消ストレッチ
※毎日、朝起きたときと夜寝る前の2回行う。

<1:2呼吸法>

1.3~4秒かけて、鼻から息を吸う。
2.6~8秒かけて、口からゆっくり吐く。
※吸う・吐くを1分ほど続ける。

<肩甲骨ほぐし>

1.足を肩幅に開き、まっすぐに立つ。
2.ひじを90度に曲げて、手の甲とひじがつくように前で合わせ、鼻から息を吸いながら、両腕を開く。
3.口から息を吐きながら、腕を前に戻し、手の甲とひじがつくように前で合わせる。
※開く・閉じるを10回続ける。

<ゆるスクワット>

1.足を肩幅に開き、まっすぐに立つ。
2.背筋を伸ばし、ひざを曲げて腰をゆっくりと下ろす。
POINT:ひざを少し曲げる程度でよい。
POINT:意識を太ももに集中させる。
3.ゆっくりと戻る。
※10回続ける。

 

自律神経をととのえることで、夏バテ以外にも更年期障害、コロナ後遺症の倦怠感の緩和などにもつながることがわかっている。

病院に行っても解決しない謎の不調のカギを握るのも、自律神経の乱れ。自律神経の乱れが病気の入り口ともいわれている。

夏バテ対策だけととらえず、長い目で自律神経をととのえていくことが大事。

ページトップに戻る