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かんたんごはんお悩み解決スペシャル “3世代 大勢で楽しめる らくちんレシピが知りたい”

  • 2023年7月12日

「ひるまえほっと」では「かんたんごはん 料理のお悩み大募集」と題して、視聴者のみなさんから日々の料理のお悩みを募集しています(投稿はこちらから)。
その中から、今回は“3世代 大勢で楽しめる料理”についてのお悩みを解決します!

今回のお悩みはこちら。

3世代 大勢で楽しめる らくちんレシピが知りたい!

山梨県の「ノンナ」さんからいただきました。

「3世代で楽しく食事する機会がしばしばありますが、みんながおいしく食べられる主菜や副菜を作るのに、そろそろレシピが尽きてきました。みんながおいしく食べられて、できたら、あ!っと驚くレシピを教えてください」

というお悩みです。
ノンナさんにお話を伺うと…

ふだんは別で暮らしていますが、週末は祖父母から孫まで家族7人で食卓を囲みます。
孫たちとお父さん、おじいさんは「肉が食べたい!」
ノンナさんや娘さんは「野菜をとりたい!」
食の好みが分かれるんだそうです。
品数を増やそうと頑張って料理をすると、2~3時間はかかってしまう。
ということでした。

<教えてくださった先生>
料理家 野上優佳子(のがみ・ゆかこ)さん

野上さん

実は、うちは5人家族で、一番上の子と、一番下の子の年の差が“15歳”。
一番下の子が生まれたばかりのとき、一番上の子は運動部で食べ盛りだったので、食べられるもの、食べられる味、食べられる量などをどうすればいいのか頭を悩ませました。ノンナさんの気持ちがすごくわかります!

そんな野上さんと一緒にお悩み解決!

【野上さんが考える “解決のポイント”】

1.味覚に幅があるそれぞれに合わせたアレンジ
…同じ調理法で、味付けを変えたり、別にたれをそえたり、さまざまな好みに対応できるよう工夫する。

2.みんなで一斉にいただきますができる
…料理を作っている人が一緒に食卓に着けるようにする。
料理を作る人だけが遅れて食卓につくのは、けっこう寂しいこと。食事はみんなで一緒に食べることが大事!道具や作り方を工夫するなどして、みんなで一斉に「いただきます」できるようにする。

野上さんが教えてくださったレシピ

【プルコギ&チヂミ】
(ホットプレートを使用/大きめのフライパンでも可)

<プルコギ・材料>(4人分)
・牛切り落とし肉 … 700g
・たまねぎ … 1個
・ねぎ(白い部分) … 1本分
・にんじん … 1/2本
・パプリカ(黄) … 1/2個
・エリンギ … 1本
・にら … 50g(1/2ワ)

<漬けダレ>
・しょうゆ … カップ1/2
・みりん・砂糖・ごま油 … 各大さじ3
・りんご(すりおろす) … 小1/2個
・すりごま(いりごまでも可) … 大さじ2
・にんにく・しょうが(すりおろす) … 各小さじ1

<つくり方>
1.たまねぎ、にんじん、パプリカ(黄)、ねぎ(白い部分)、エリンギは細切り。にらは3~4cmの長さに切る。

2.ポリ袋に<漬けダレの材料>を入れて全体を混ぜたら、全ての材料を入れてもみ込み、冷蔵庫で30分以上ねかせる。

3.ごま油(分量外)をひいたホットプレートに全体を広げ、高温で火がとおるまで炒める。
※プルコギの肉は、豚薄切り肉でもOK。車麩(ふ)を加えるとヘルシーに。

<野菜のチヂミ・材料>(4人分)
・ねぎ(緑色の部分) … 1本分
・にんじん … 1/2本
・パプリカ(黄) … 1/2個
・エリンギ … 1本
・にら … 50g(1/2ワ)
・塩 … 小さじ1/2
・米粉 … カップ1
・卵 … 1個
・水 … カップ2/3(150ml程度)
・ごま油 … 大さじ2
※米粉の代わりに、薄力粉カップ2/3+かたくり粉大さじ2でも可。

<ピリ辛ダレ>
・しょうゆ・酢 … 各大さじ2
・コチュジャン・いりごま … 各大さじ1
・砂糖・ごま油 … 各小さじ1

<つくり方>
1.にんじん、パプリカ(黄)、ねぎ(青い部分)、エリンギは細切り。にらは3~4cmの長さに切る。<ピリ辛ダレ>は全部合わせてよく混ぜておく。

2.ボウルに切った野菜と塩、米粉を入れて全体に粉がいきわたるように混ぜる。

3.卵を溶いて水と混ぜたら、(2)に加えて全体が粉っぽくなくなるまで混ぜる。

4.ごま油を熱した高温のホットプレートに(3)を流し込み、平らにならす。ふたをして3分、焼き色がついたら裏返してさらに3分焼く(ひとかたまりが難しければ、返しやすい大きさに切って、裏返すとよい)。食べやすい大きさに切り分け、お好みで<ピリ辛ダレ>をつけて食べる。

【作るときのアドバイス】
・先にプルコギとチヂミの野菜を全部まとめて切っておく(どちらの料理も、材料とその切り方が同じ)。2つの料理を合わせた分量=にんじん1本、パプリカ1個、エリンギ2本、にら100g(1ワ)、ねぎ1本。
・まずはプルコギの味つけまでして、つけ込んでいる間に、チヂミを作る。
・ホットプレートで焼く順番は、チヂミ→プルコギ。こうするとホットプレートを洗わずにふき取るだけでそのまま調理できる。

【ポイント】
・辛みが苦手な子どもなどには、ピリ辛ダレのコチュジャンの代わりにピーナツバターを使って、チヂミのタレを作ってもよい。
・ピーナツバターがない場合は、酢じょうゆをタレにしてもよい。
※チヂミには、お好みでチーズやツナなどを混ぜてもおいしい。
※プルコギもチヂミも、使う野菜は好みのものでOK。全体を細切りにして大きさをそろえ、火のとおりを同じにすればよい。ズッキーニやじゃがいも、かぼちゃ、ピーマンなど、お好きな野菜を組み合わせて。


【まるごと煮込みハンバーグ】
(厚手の鍋を使用/浅い鍋、フライパンでも可)

<材料>(4人分)
・合いびき肉 … 600g + おから … 100g
(または合いびき肉700g)
・たまねぎ … 1個
・オートミール(またはパン粉) … カップ1/2
・牛乳(または豆乳) … カップ1/2
・塩 … 小さじ1
・こしょう・ナツメグ … 各少々
・トマトの水煮(缶詰) … 1個
・水 … カップ1/2
・酒・ケチャップ・中濃ソース … 各大さじ2
・オリーブ油 … 大さじ2

<付け合わせ野菜>
れんこん、かぼちゃ、パプリカ(赤)、なすなど、お好みで

<つくり方>
1.<A>牛乳とオートミールを混ぜ、電子レンジ(600W)に30秒間かけ、常温に置いておく(オートミールがない場合は、牛乳にパン粉を電子レンジにかけずに浸す)。
たまねぎをみじん切りにする。

2.付け合わせの野菜はそれぞれ食べやすい大きさに切る(れんこん、なすは水にさらして水けをきっておく)。切った野菜をボウルにまとめて、オリーブ油大さじ1をかけ、全体に油をなじませておく。

3.たまねぎ、<A>、塩、こしょう、ナツメグをポリ袋に入れ、混ぜ合わせたら、おからとひき肉を加え、よくこねる(ポリ袋は厚手のものがよい。薄い場合は2枚重ねにする)。

4.鍋にオリーブ油大さじ1をひき、(3)を中央に置く。3cm程度の均一の厚さにして形を整える。取り分けやすいように木べらなどで8等分にへこみをつけ、ふたをして火にかける。そのまま中火で5分焼く(こげすぎないように注意を)。

5.ふたをとり、裏返す。ひとかたまりが難しければ、さらに返しやすい大きさに割って、裏返す。このとき、肉から出た油が多かったらペーパータオルでふきとる。付け合わせの野菜をまわりに並べ、ふたをして中火で3分加熱する。

6.酒、トマトの水煮(缶詰)、水、ケチャップ、中濃ソースを鍋に加え、ふたをする。沸騰したら弱火で7~10分程度煮る。お好みでチーズをのせてもよい(かぼちゃに火がとおったら完成)。食べるときに卓上でナイフで切り分けて楽しむ。

※厚手の鍋は熱伝導がいいので、中まで火がとおりやすい。
※厚手の鍋がない場合は、大きめのフライパンで調理する。
※火のとおりが気になるハンバーグは、煮込むとしっかり火がとおるので安心。
※めんつゆで煮て大根おろしをのせれば和風に。
※鶏がらスープとオイスターソースで煮れば中華風に変身。

【ポイント】
・オートミールをつなぎで使うと、食物繊維たっぷり。パン粉よりボリュームアップする!
・おからやオートミールをハンバーグに混ぜることで、普段はなかなか食べてくれない子どもたちもおいしく食べられる。
・おからを加えることでやわらかさが増して脂っぽさが緩和されてあっさりし、かたいものが食べづらい人や脂っこいものが苦手な人も食べやすくなる。


【魚と野菜のグリル&焼きおにぎり】
(オーブンを使用/大きめのフライパンなどでも代用可)

<魚と野菜のグリル・材料>(4人分)
・生ざけ(切り身) … 4切れ
・塩・酒(下味用) … 各少々
・付け合わせ野菜 … お好みで
(今回はブロッコリー、しめじ、じゃがいもを使用)
・塩こうじ … 大さじ4
(お好みで、みそとみりん、塩と酒、マヨネーズなどに変えてOK)
・バター … 4切れ(20g程度)
(またはオリーブ油 大さじ2)

<つくり方>
1.生ざけ(切り身)は塩と酒をまぶして5分間置いたあと、ペーパータオルで水けをふきとる。

2.新じゃがいもはタワシでこすり洗いして1cmの厚さに切る。しめじは石づきをとって手で食べやすい大きさに分ける。ブロッコリーは小房に分ける。

3.大きめに切ったオーブン用の紙の中央に、皮目を下にしてさけ(1切れ)を置き、塩こうじ大さじ1を全体に塗り、その上にバター1切れをのせる。野菜も一緒に盛りつける。同じものを4つ作る。

4.手前と奥のオーブン用の紙の端を持ち上げ、さけとの間に少し空間をつくり、真ん中ですき間なくしっかり閉じる。次に左右の両端を巻くようにして、こちらもすき間なく閉じる。

5.200℃に温めておいたオーブンに(4)を移し、15分間焼く。

<焼きおにぎり2種・材料>(4人分)
・ごま油 … 大さじ2程度

<枝豆コーン>
・ごはん … 2杯分
・コーン … 大さじ2
・枝豆 … 大さじ2
・塩 … 1つまみ(お好みで)

<青のりしらす>
・ごはん … 2杯分
・青のり … 大さじ2
・しらす干し … 大さじ2
・塩 … 1つまみ(お好みで)

<つくり方>
1.おにぎりの材料をそれぞれ混ぜ合わせて、好きな形に成形する。

2.天板の上の半分ほどのスペースにオーブン用の紙を敷き、おにぎりを並べ、上からごま油をかける。

3.さけの包み焼きと同様に焼く。

※オーブン用の紙は耐熱温度を確認してから使用すること。
※フライパンで焼く場合は、ふたをする。
※フライパンで使用する場合は、オーブン用の紙の耐熱温度を確認して注意して使う。
※オーブンもフライパンも使えない場合は、魚焼きグリルで代用できるが、オーブン用の紙ではなくアルミホイルにサラダ油を塗って使用する。

※焼きおにぎりの具材はお好みでどんなものを混ぜてもよい。
※グリルの魚はさけ以外でもよい。レモンやゆずを一緒に入れて加熱するのもおすすめ。

【作るときのアドバイス】
・先に焼きおにぎりを準備。そのあとに魚と野菜のグリルを準備。
・焼くときはおにぎりとグリルを一緒に(焼きおにぎりに焼き色を付けたかったら、魚より早めに焼き始める)。

【ポイント】
※包み焼きは1人分ずつ調理することで、1つ1つ好きな食材や調味料に変えられる。
※おにぎりもそれぞれお好みの具で。
※具材を変えた場合は調理時間が変わってくるので、具材の状態を確認してください。

―野上さんのレシピをノンナさんにご紹介したら…
「早速、まるごと煮込みハンバーグを作ってみました!」と写真を送ってくれました。

<ノンナさんからの感想>
「簡単でおいしくて家族にも好評でした。見たことのない大きなサイズのハンバーグに、孫たちが『すごーい!』と喜んでいました。肉が大好きな男性陣も、野菜がとりたい女性陣も、それぞれに満足することができました」

ノンナさん、ありがとうございました。これからも3世代で仲良く一緒に食事を楽しんでください。

これからも、「ひるまえほっと」では、みなさんのごはんのお悩みを解決していきます!
お悩みをお寄せください。お待ちしています。

 

【編集後記】
私は、4世代6人家族の中で育ちました。
家族みんなで一緒に食べる“食事の時間”が、何をするよりも最高に楽しかったことを覚えています。いま思えば、母はみんなの好みを考え、大変な苦労をしたのだと思います。振り返ると感謝の気持ちしかありません。いま一人暮らしをしていて、改めて家族みんなで楽しく食事することのすばらしさを痛感しています。

食事を切り盛りする立場の人はどうしても作ることばかりに必死になってしまいがちです。しかし、一緒に楽しく食べることを大切に考えて、「みんなで一斉に『いただきます』をしよう」という野上さんの考え方はとても素敵だと感じました。そのためには、家庭にある道具をどう有効に使うか考えることも大切なのだと気づかされました。

それぞれの好みにあわせて食材を変えたり、年代に応じてタレの味を変えてみたりするなど。同じ調理法であっても、今回のアイデアを使えば様々な世代が楽しめるいろいろなバリエーションが作れると思いました。ぜひお試しください。

リポーター 丹友美

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