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TRF SAMさん感動!平均年齢69歳のダンスグループ 元気の源は

  • 2023年5月1日

パリオリンピックの新競技にダンスの「ブレイキン」が登場するなど、いまダンスが注目の的!その人気は、若者だけではなくシニア世代の間でも広がっています。
そこで、長年ダンス界を牽引してきたTRFのSAMさんと一緒に、ダンスを頑張っているシニア世代の方々を訪ね、その元気の秘訣を探りました!

(「ひるまえほっと」リポーター 小村弥生)

SNSで人気!ダンスグループ“三婆ズ”

SAMさんが訪ねたのは茨城県石岡市。SNSで大人気の3人組ダンスグループに会うためです。

小村
リポーター

グループの特徴は
★平均年齢69歳
★SNSのフォロワーが約10万
です。

SAMさん

すごい!!めっちゃくちゃ楽しみ!!

左:ヒロミさん 中央:ケイコさん 右:ミチヨさん

その名も「BACK STREET SAMBERS」、通称「三婆ズ」。同じダンススクールに通う仲間で、2年前、グループを結成しました。

 

年齢とか気になるんですけど。

ミチヨさん

ミチヨと申します。68歳。

ヒロミさん

ヒロミです。66歳です。

ケイコさん

ケイコです。72歳です。

 

すごいですね。僕61で、いちばん後輩です(笑)

3人が知られるきっかけとなったのは、SNSに投稿した動画です。
韓国のアーティストBTSの曲に合わせて踊った動画には、「同世代とは思えない」「かっこいい 尊敬」などのコメントがSNS上で寄せられ、これまで779万回再生を記録しました。

そのダンスを、SAMさんの前でも披露してくれました!

 

めっちゃ楽しい!何よりも楽しそうに踊っているのが印象的。

ダンスを始めたことで自分の世界が広がり、心も体も元気になったという3人。同年代のSAMさんから見ても、理想的な年の重ね方だと言います。
実はSAMさんはここ数年、シニア世代向けのダンスを開発して各地で講習会を開いたり、大学で健康づくりの秘訣について研究したりと、「健康とダンス」の関係について興味深々。そこでアクティブな3人に、SAMさん自らがインタビュアーとなって話を聞きます。

年齢の壁を乗り越えて新しいことに挑戦

 

年を重ねていく中で、すごく大事なこととして、適度な運動・規則正しい生活・コミュニティーがある。なかでもコミュニティーがすごく大事だと思う。

年をとってくると、社会との関わりがなくなったり、周りの友達も少なくなったりする中で、自分で率先してコミュニティーを作っていかなきゃいけない。
皆さんがダンス始めたきっかけは?

 

娘のダンス教室に行って。私の方が向いているんじゃないかと思って(笑)

 

私も娘のダンスを見に行ったのがきっかけです。

 

孫のダンスの発表会を見に行って、それでいいなと思ってやってみたいと。ですが、私が行けるダンススクールがあるんだろうかって。結構皆さん若い方が多いじゃないですか。年齢を言うと「そういうクラスはないですよ」と言われて。

ミチヨさんは、お孫さんが通うダンススクールの中に、自分の年齢でも通えるクラスがあることを知り、家族に内緒でこっそり通い始めました。

 

一年間ぐらいは家族に黙っていました。

 

じゃあ、ご家族は「おばあちゃんこの日どこ行ってるんだろう?」って思っていた?

 

何も言っていないので「サークルに行っておじいちゃんおばあちゃんとお話ししながらお茶飲んでいるよ」と嘘ついていました(笑)

 

だけど、実はスタジオで汗を流して。

 

それで孫のダンスの発表会の時に、プログラムに私の名前が載っていて。家族が「これひょっとして?」って。私が「そうで~す!」って。

 

ドッキリじゃないですか!!

 

途中でやめたらどうしよう、続かないかもしれない、という不安があったので、黙っていました。

家族に知られてからはお孫さんとも一緒に踊れるようになり、ミチヨさんはより一層ダンスを楽しんでいます!

ダンスを楽しむ姿に反響が

グループの結成を呼び掛けたのは、3人の中でダンス歴が一番長いヒロミさん。SNSを始めてからは振付や曲編集にも挑戦しています。そんな3人のモットーは「決して無理をしない」。

ダンスを心から楽しむ3人の姿を見て、ダンスに目覚めた人もいます。
同じダンススクールに通う生徒の皆さんに聞いてみると…

「“三婆ズ”さんに憧れて入りました。すごく楽しいです」

「千葉から来ています。“三婆ズ”を見て、シニアでもできるんだって」

「(農家で)普段ネギを作っているんですけど、栽培がうまくいかない時に、“三婆ズ”さんの動画を見て、いつも元気づけられていました。教室が近かったので、参加しました」

ポジティブに年を重ねる 老いと向き合う

SAMさんと“三婆ズ”の3人が考える、「老い」への向き合い方とは?年齢を重ねながらダンスを続ける者同士、共感しあうインタビューが続きます。

 

耳が遠くなってきたり、目も悪くなってきたりすると、ちょっと落ち込むというか。やっぱり年だなと思っちゃう時があるんですけれど。そういう時に、前向きになるような方法ありますか?

 

僕が聞きたいくらいですよ(笑)

 

SAMさん自身も、老いを感じることはありますか?

 

もう日々感じますよ。ずっと体を動かしていると、敏感に感じるじゃないですか。
ここが弱くなったとか、こういう動きができなくなったとか。
それに対しては、全部受け入れるんですよ。

 

それですよね。すごく、それは感じます。

 

年老いても、創作力や想像力は伸びる。そこだけは常に向上していく。あと経験値が上がるじゃないですか。そこも若者には無いものなので。

三人

うん、うん。

 

ポジティブになれそうですか?

 

なれそうです!受け入れます。

ダンスで世界が広がる!

 

ダンスを始めてから世界が広がりました。いろいろな経験ができて、友達の輪もすごく広まって。冥土の土産がいっぱいできちゃって。重くて冥途になかなか行けません。たぶん当分いけないと思います(笑)

 

まだまだ冥途は先!もっと増えますよ、4トントラックくらい!

SAMさんが高齢者の健康寿命を延ばすためにつくったダンスを、TRFの「Overnight Sensation ~時代はあなたに委ねてる~」に合わせて全員で踊りました!

【編集後記】
いま、ダンスが人気!でもそれは若い人たちの話…と思っていたら、大間違いでした!
ダンスを始めたことで人生が楽しくなったという“三婆ズ”の皆さんや、そのダンス仲間の皆さんに出会い、ダンスは年齢関係なく楽しめるものなのだと実感しました。

撮影の空き時間にはSAMさんに見せるダンスを何度も何度も3人で練習していたのですが、その時もとても楽しそうに笑い合いながら、振りを間違えても笑顔でした。

「3人を見ていると元気になる」とおっしゃっていたSAMさん。三婆ズの皆さんに「これからも3人のことを見ていますからね!」と伝えていました。私もいつまでも元気に踊り続ける3人を応援しています。

リポーター 小村弥生

ダンスに熱中しているアクティブなシニアの皆様からの情報をお待ちしております。
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5月1日に「ひるまえほっと」で放送。
NHKプラスはこちらから(放送から1週間ご視聴いただけます)

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