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箱根宮ノ下 歴史ある温泉に新たな風 #いいお湯見つけました

  • 2023年3月16日

各地のすてきな温泉や銭湯を発掘するコーナー「#いいお湯見つけました」。
今回訪ねたのは、日本屈指の温泉地である箱根。その一つ「宮ノ下温泉」には、戦国・江戸時代から人々に愛された歴史が伝わっています。そしてなんと、同じ源泉を使用し約300年前に作られた公衆浴場が、今も守り継がれているんです。

●豊臣秀吉が作ったと伝わる「太閤石風呂(たいこうのいわぶろ)」

箱根登山鉄道「宮ノ下」駅から歩くこと10分ほど。まちを流れる川沿いに湯煙が立ちこめる源泉と不思議な看板が見えてきました。「太閤石風呂」です。1590年、豊臣秀吉が小田原城攻略のためにこの地に来て、兵士たちの傷を癒やすために作った風呂と伝わっています。近づくことはできませんが、対岸の遊歩道から眺めることができます。

●約300年、地域の人たちによって守り継がれてきた公衆浴場

箱根宮ノ下は江戸時代、大名の湯治場として栄えました。そして、地域の人たちも使えるようにと公衆浴場が作られました。現在は「太閤湯」という名前で宮ノ下自治会が運営を続けています。

『太閤湯』
住所:神奈川県足柄下郡箱根町宮ノ下223
営業時間:13:00~21:00(最終入館:20:30)
定休日:毎週水曜日/第2・4週の火曜日
※浴場内にせっけん等備え付け無し(購入可)

●ネパール人夫婦が真心こめて管理

2年ほど前から管理人を務めているのが、ネパール人夫婦。地域の人たちから「ジミーさん」「ロムさん」と呼ばれ親しまれています。

ロムさん(左) ジミーさん(右) ローチャンくん(下)

宮ノ下自治会長 元波英敏さん

日本のホスピタリティーを身につけたいと数年前に来日し、温泉の魅力にひかれて箱根の旅館で働いていたところ、2人の人柄に魅了されたという自治会長の元波英敏さんに誘われて管理人になりました。
「お客様の心と体、両方温めたい。それが一番の目標です」と、流ちょうな日本語で語ってくれました。

息子のローチャンくん(2歳)は、地域の皆さんのアイドル!
ローチャンくんに会いたいと毎日訪れる常連客も多いんです。ジミーさんとロムさんにとっても、地域の人たちは家族のような存在です。

お湯は源泉かけ流し。約65℃の源泉を前日夜からためておき、開店時間には約40℃の湯加減になるように調整しています。源泉そのままで湯につかれる心遣いです。

●大名たちに愛された元老舗旅館のカフェには、足湯が!

箱根宮ノ下日帰り旅にオススメのお湯を、もうひとつご紹介!
箱根登山鉄道「宮ノ下」駅前にあるカフェ。ここには足湯があり、湯につかりながら飲食を楽しむことができます。

もとは江戸時代創業の老舗旅館で、大名湯治の湯宿として栄えました。明治以降は天皇や政治家など有力者も多く利用していましたが、20年ほど前に閉館。カフェとなった今も、旅館時代と同じ源泉から引かれた湯で足湯を楽しめます。

『NARAYA CAFE』
住所:神奈川県足柄下郡箱根町宮ノ下404-13
営業時間:10:30~17:00
定休日:水曜日・第4木曜日
※足湯は営業時間中無料で自由に入れますが、満席の場合は飲食注文順での利用となります。

ひるまえほっと
2023年3月16日(木)[総合]午前11:30~
>NHKプラスの「見逃し配信」はこちらから(放送から1週間ご視聴いただけます)

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