JR京葉線で、朝と夕方以降に快速・通勤快速の運行を取りやめるダイヤ改正について、地元から不満の声が出ていた問題。
1月15日、JR東日本千葉支社のトップが千葉市役所を訪れて神谷市長に再び説明を行い、早朝時間帯の上りの快速2本を復活させるなど、異例のダイヤ改正「見直し」の意向を示しました。
翌16日に正式発表された「見直し」の内容などを、詳しくお伝えします。
(※2024年1月16日に記事を更新しました)
●京葉線の快速・通勤快速を巡る経緯と、千葉のダイヤ改正全体についてはこちら👇
1月15日、JR東日本千葉支社の土澤壇支社長が千葉市役所を訪れ、神谷市長と面会しました。
前回の面会は12月28日。その際には、神谷市長がダイヤ改正について「承服できない」として、撤回と再考を強く申し入れていました。
●12月の神谷市長と土澤支社長の面会の詳細はこちら👇
今回の面会は冒頭も含めて完全非公開で行われ、終了後、神谷市長がJR側が行った説明の内容を明らかにしました。
早朝の時間帯、東京方面行きの快速について、本数は限定的であるが運行を継続するとのことだった。
JR東日本は翌1月16日、ダイヤ改正「見直し」の内容を正式に発表しました。この時点で、これ以上の「見直し」の予定はないとしています。
以下の早朝の上り快速2本について、各駅停車とせずに快速での運行を継続。
▼午前6時3分上総一ノ宮発・午前7時25分東京着
▼午前6時12分君津発・午前7時35分東京着
(※各駅停車とする予定だった朝と夕方以降の快速は、上下線あわせて35本)
JR東日本千葉支社の土澤支社長は、1月15日の神谷市長との面会のあと、次のように述べました。
今回沿線の首長の皆様や、お客様からも400件弱の要望をいただき、JRとしてもダイヤ改正の影響について考えが及ばず、至らぬ点があったということを踏まえて、内容は限定的ではあるが、ダイヤを見直すこととした。
乗り入れている武蔵野線との調整、貨物列車との調整、東京駅での折り返しの調整、社員・車両の運用などがあり、本来は短期間でダイヤ改正を見直すことは不可能で、限られた時間の中でできることを行った。
これだけでは要望にすべてお応えしたと思っていないので、今後、京葉線の運行のあり方について、ご利用状況も踏まえ、沿線の利便性にも配慮しながら、1年に一度が慣例のダイヤ改正にこだわらず、時期も含めて柔軟に検討していきたい。
また、通勤快速については今回の「見直し」には含まれず、当面は廃止となります。
通勤快速については、蘇我駅の次に停車するのが東京の新木場駅という運行となっているが、そのあり方が適切かどうかも含めて今後検討していく。
こうしたJRの対応について神谷市長は…。
今後、JRでダイヤ改正の詳細を再発表するということだが、部分的にでも一度発表したダイヤを修正することは極めて異例のことと理解している。
千葉市からの申し入れを受け止めて検討してもらったのはありがたいが、反映はごく一部にとどまっていて、依然、納得できるものではない。
今回の「見直し」を受けて、神谷市長はJRに対し、改めて「通勤快速」の維持と、「快速」を朝と夕方以降にも運行するよう要望したということです。
また、千葉県の熊谷知事もJRから書面で連絡を受け、次のように述べました。
厳しい意見を重く受け止め、最大限努力していただいたと思うが、本質的な解決には至っていない。
沿線地域に配慮したさらなるダイヤの見直しが速やかに行われるよう、今後も強く求めていきたい。
●京葉線を巡る経済界などからの発言についてはこちら👇
京葉線のダイヤ改正「見直し」について、千葉市中央区の千葉みなと駅では、利用者から賛否の声が聞かれました。
朝、快速がなくなると、時間を早めて準備しなくてはいけないと、思っていたので、2本だけでも残してもらえるのは助かるし、ないよりはいいです。
快速の本数は、今までと同じにしてほしいです。2本だけ残すというのは不十分です。
運行される2本の快速は、大きく混雑するのではないでしょうか。
2本だけではなく、もう一声、もう少し見直して快速を残してもらいたいです。