参議院選挙 千葉選挙区 記者はいまこんな取材を進めています

ねぇねぇ間瀬記者、いまは期日前投票が行われているね。

そうだね。今回千葉県では、期日前の投票所は、県内すべての市町村にあわせて195か所設けられているんだけど、期日前投票を利用する人は、どんどん増えてきているんだよ。

へぇ、どのくらい増えてるの？

去年の衆議院選挙では、県内では有権者全体のおよそ19％にあたる99万人あまりが期日前投票を利用したの。2012年の衆議院選挙の時は10.2％にあたる51万人あまりの利用だったので、この10年弱の間に2倍近く増えているということになるね。

間瀬記者は投票所での出口調査を担当しているんでしょ？

そうなんです。出口調査、ラッカ星人は答えたことある？

残念ながら、ラッカは毎回投票には行くけど、出口調査に答えたことはないんだ。一回やってみたいと思っているんだけどね！実際はどんな調査なのか教えてよ。

調査はタブレット端末を使います。▽どの候補に投票したかや、▽ふだん支持している政党、▽投票にあたって最も重視した政策などについて、選択式で答えていただくもので、集めた回答については、統計的な手法を用いて、性別や年代、支持政党による投票傾向の違いなどを分析するんだよ。

テレビの開票速報番組で、グラフなどを用いて出口調査の結果を解説しているのは知ってる！でもさ、個人情報の管理は大丈夫なの？

出口調査は、調査員がタブレット端末を手渡して、有権者のみなさんの自主的な判断で協力していただくもので、名前や住所を尋ねることはないの。だから個人の情報が外部に出ることはないんです。結果については、投票が締め切られた7月10日の午後8時以降、テレビやラジオの開票速報番組のほか、インターネットでもお伝えするよ。

全国一斉の調査なので、性別や年代によってどんな投票傾向があったのか、全国的にもわかるし、千葉県内の結果については、千葉放送局でも随時、ラジオやインターネットで発信していくことにしているよ。

そうなんだね。県内でどのくらいやるの？

今回の参議院選挙で、千葉放送局では、期日前投票では32か所の投票所に、投票日当日は48か所の投票所に、それぞれ調査員がおじゃまして、投票を済ませた有権者のかたがたを対象に、調査への協力をお願いしたいと思っています。

有権者のみなさんには、もし投票所の出口でNHKの出口調査員を見つけたら、ぜひ調査に協力してもらえると嬉しいな。

ぜひ、よろしくお願いします。

ところで、開票速報番組では『当選確実』のニュースを見るけど、それって選挙管理委員会の発表ではなくて、報道機関が独自に分析しているんでしょ。今度は、開票所取材を担当している佐々木記者に聞いてみよう。ねぇねぇ佐々木記者、NHKでは、出口調査の結果を見て、そのニュースを出しているの？

いやいや、ラッカ星人、さすがに出口調査だけで『当選確実』のニュースは出せないよ。

さすがにそうだよね～

千葉放送局では、選挙の前から記者が総出で県内を走り回って、今回の参議院選挙への有権者の関心はどのくらいありそうなのかとか、誰がどんな活動をしているのかを取材していて、選挙期間中のいまは、それぞれの候補者がどんなふうに訴えていて、有権者の反応はどうなのか、などについて取材を進めているんだ。

ふむふむ

そして記者が集まって会議を行って、それぞれが集めてきた情報をもとに、投票率はどのくらいになりそうかとか、どんな情勢なのかについて話し合い、誰が当選する可能性がありそうかというのを絞り込んでいくんだ。

なるほど。でも、それってデータに基づくものではなくて、あくまで記者の『取材実感』でしかないよね。

まさにそう。だから僕たちは開票所でも、開票の状況を取材することにしているんだ。どの候補の票が多そうか、それは記者のそれまでの取材実感とあっているのかどうか、とかね。開票所に行くとどういう取材ができるのかというのをいま、それぞれの市町村の選挙管理委員会に聞いたり、実際に開票所になる場所に下見に行ったりして、確認を進めている最中なんだよ。

ふーん。そういういろいろ地道な作業もやってるんだね。

出口調査のほか、そういったいろいろな情報を総合的に分析して、『当選確実』のニュースを出しているんだ。

そうなんだね。きょうは選挙取材の裏側について少し知ることができたよ。
ラッカは、候補者の街頭演説を聴きに行ったり、いろいろなニュースを見たりして、もう少し候補者がどういう主張をしているのかをわかったあとに、投票に行こうと思っているよ。
いつの間にか梅雨も明けて、とても暑い日が続いているので、みんなも街頭演説を聞きに行ったり、投票に行ったりするときは、熱中症対策を忘れずにね！