ンセン病療養所を視察
「医師の確保に努力」厚労相

加藤厚生労働大臣は、東京 東村山市の国のハンセン病療養所を視察し、入所者が高齢化し療養所を担当する医師が不足している現状を踏まえ、必要な予算を計上するなど、医師の確保に向けた対応を検討する考えを示しました。

「多磨全生園」では、ハンセン病の元患者ら164人が後遺症の治療などを受けながら生活していて、加藤厚生労働大臣は就任後初めてハンセン病療養所を視察しました。

この中で加藤大臣は入所者と面会し、このうち8歳のときにハンセン病と診断されて以来、療養所で生活している藤崎陸安さん(75)は、入所者の平均年齢が85歳を超え、医療の必要が高まる一方で、医師や看護師が不足している現状などを話しました。

つづいて加藤大臣は、療養所で亡くなった4000人余りの遺骨が納められた納骨堂に花を手向け、国の隔離政策によって療養所での生活を余儀なくされた人たちを悼みました。

視察のあと加藤大臣は「入所者の高齢化に伴って認知症への対応が増えていることなど、さまざまな課題を聞いた。入所者の思いを胸に置きながら、医師確保のための予算の要求も含め、しっかり努力したい」と述べました。