決裁文書改ざん 自殺職員妻
第三者による再調査求める

財務省の決裁文書の改ざんに関与させられ自殺した近畿財務局の男性職員の妻が24日、東京で記者会見を開き、国に対し第三者委員会を設置して改ざんの事実関係を再調査するよう改めて求めました。

森友学園に関する決裁文書の改ざんに関与させられ自殺した近畿財務局の職員、赤木俊夫さん(当時54)の妻の雅子さんは、国などに裁判を起こすとともに、改ざんの事実関係について財務省とは独立した第三者委員会による再調査を求めています。

雅子さんは24日、東京の日本外国特派員協会で記者会見し、この中で夫が改ざんの経緯をまとめて職場に残したいわゆる「赤木ファイル」が開示されたことにふれ「ファイルには一部だが改ざんの指示に関するメールが含まれていた。しかし、改ざんを主導した佐川宣寿元理財局長や理財局内部のメールは開示されていない」と述べファイルだけではわからないことがあると説明しました。

そして、麻生副総理兼財務大臣が再調査を行わない考えを示していることを残念だとしたうえで「麻生大臣に部下である夫のことを思う心があるなら、二度と同じようなことが起こらないよう、再調査で事実を細部まで明らかにして、未来への教訓にすべきだ」と訴え、改めて第三者による再調査を求めました。

衆院財務金融委で「赤木ファイル」開示

衆議院財務金融委員会は24日午前、理事懇談会を開き、財務省が、森友学園に関する決裁文書の改ざんに関与させられ自殺した近畿財務局の職員、赤木俊夫さんが職場に残した「赤木ファイル」を開示しました。

財務省はこれまで裁判が継続していることを理由に国会に対して、ファイルが存在するかどうかも含めて説明を拒んでいたため、資料が国会の場で開示されたのはこれが初めてとなります。

理事懇談会は非公開で行われ、財務省の大鹿理財局長ら幹部がファイルの内容を説明したということです。

これを受けて野党側が原本と対比して確認することを求めたのに対し、財務省は原本を提出するかどうかは裁判の手続きで示すことになっており、そのうえで判断すると回答したということです。

野党側は麻生副総理兼財務大臣が出席した形での委員会の開催を求めましたが、結論は出ず、与野党の筆頭理事の間で協議していくことになりました。