立民 枝野代表
“共産とは連立組まず”

次の衆議院選挙をめぐり、立憲民主党の枝野代表は、連合の会合で、政権を獲得した場合には共産党とは連立を組まず、政策ごとの部分的な協力にとどめたいという意向を明らかにしました。

国会が16日閉会したことを受けて、立憲民主党の枝野代表と国民民主党の玉木代表は、支援を受ける連合の中央執行委員会に出席しました。

この中で枝野氏は、政権を獲得した場合の対応について「共産党とは理念が違うところがあり、連立政権は考えていない。一方で、共有できる必要な政策では部分的に協力を得ていきたい」として、共産党とは連立を組まず、政策ごとの部分的な協力にとどめたいという意向を明らかにしました。

そして会合では、立憲民主党と国民民主党、それに連合の3者で、衆議院選挙に向けた政策協議や候補者調整などを加速させることで一致しました。

共産党との連携をめぐっては、国民民主党や連合が「政策や理念が異なる」として否定的な姿勢を強めていることから、枝野氏としては、両者との共闘を優先する立場を明確にするねらいがあります。

一方の共産党は、立憲民主党などとの間で「野党連合政権」の樹立を目指すとしていますが、連携の在り方は閣内か閣外かには必ずしもこだわらない考えを示しています。

立民 枝野代表「共産とはパーシャルな連携で」

立憲民主党の枝野代表は、記者団に対し「共産党との関係については、理念に違うところがあるので連立政権は考えていない。その中で、共有する政策はあるので、パーシャルな連携や候補者の一本化について努力していきたい。これは立憲民主党として、私としての考え方だ」と述べました。

国民 玉木代表「国家のありようで一致できる政党と」

国民民主党の玉木代表は、記者団に対し「基本的な国家のありようで一致できる政党と政権を担うということを、有権者に明確に示すことが必要だと思ってきたので、きょうは一歩前進で、ほっとしている。今後、枝野代表とよくコミュニケーションをとっていきたい」と述べました。

共産 志位委員長「今後直接話し合っていきたい」

共産党の志位委員長は、記者会見で「枝野代表には枝野代表の考えがあり、私たちには私たちの考えがある。きょうの枝野氏の発言によって、門戸が閉ざされたとは考えていない。閣内か閣外かということも含めて、まだ本格的に話し合っていないので、今後、直接話し合っていきたい」と述べました。

連合 神津会長「積極的に受け止めたい」

連合の神津会長は記者会見で「連合の立場としては、もともと立憲民主党と共産党との連立政権はないと思っていたが、疑義が生じないように枝野代表があえて踏み込んで明確に発言したことは、積極的に受け止めたい。立憲民主党と国民民主党が連立政権の構想を打ち出すことになれば、多くの有権者の期待に応えうると思う」と述べました。