衆参補選・再選挙すべて
野党候補勝利 与野党反応は
 

菅政権にとって最初の国政選挙となった衆参3つの選挙について、与野党の反応です。

自民 山口選対委員長「厳粛に受け止め反省をして今後の選挙に」

自民党の山口選挙対策委員長は、党本部で記者団に対し「残念だが、結果は有権者の審判として厳粛に受け止め、反省をして今後の選挙に生かしたい。『負けに不思議の負けなし』であり、それぞれの選挙事情もあるので、今後、検証したい」と述べました。
一方で、記者団が、政権運営への批判を敗因ととらえているか質問したのに対し「直接それが影響したとは考えていない」と述べました。

自民 下村政調会長「国民の声を謙虚に受け止める」

自民党の下村政務調査会長は、NHKの取材に対し「国民の声を謙虚に受け止める。菅政権のもとで、自民党が一体となって国民の信頼を回復できるよう努めていかなければならない」と述べました。

自民 柴山幹事長代理「大変厳しい結果」

自民党の柴山幹事長代理は、NHKの取材に対し「大変厳しい結果で、厳粛に受け止めている。一方、報道各社の世論調査では、内閣支持率や自民党の支持率は底堅いという結果も出ていて、それぞれの選挙区の個別の事情が影響したのではないか。政府・与党が一体となり、新型コロナウイルスなどの国難に、結束して取り組むべきだ」と述べました。

自民 石破元幹事長「自民党の一員として深く反省」

自民党の石破元幹事長は、NHKの取材に対し「今回の選挙結果は、菅総理大臣の政権運営への批判というより自民党のこれまでの取り組みへの批判だろう。特に参議院広島選挙区の再選挙は『2年前の参議院選挙はいったいなんだったのか』という県民の思いに、自民党として真摯に対応してこなかったからではないか。自民党の一員として深く反省したい」と述べました。

自民 閣僚経験者「衆院解散は五輪・パラ後ではないか」

自民党の閣僚経験者は、NHKの取材に対し「参議院広島選挙区の再選挙で自民党が敗れたのは、河井元法務大臣の議員辞職などが影響したためだ。新型コロナ対策はこのまま着実に対応して欲しいというのが民意であり、今回の結果を受けて、今すぐ内閣支持率が落ちることはないだろう」と述べました。
一方で、「今回の選挙で敗れ、すぐに衆議院選挙をやる訳にはいかない。まずはワクチンの普及などに取り組まなければならず、衆議院の解散のタイミングは東京オリンピック・パラリンピック後ではないか」と指摘しました。

公明 石井幹事長「政権運営に影響なしとは言えない」

公明党の石井幹事長は、記者団に対し「大変残念であり、結果を真摯(しんし)に受け止めなければいけない。与党として、綱紀粛正に取り組み、政治とカネの問題や、新型コロナウイルス対策などの当面の政治課題を着実に実行し 国民の信頼を回復するために全力で取り組まなければならない。政権運営への影響はなしとは言えないが、広島では、買収事件に対する反発や不信感という要素が思った以上に大きかった」と述べました。

立民 福山幹事長「菅内閣に有権者の極めて厳しい審判」

立憲民主党の福山幹事長は、記者団に対し「3つの選挙すべてで勝利したことは大変うれしく思っている。この半年あまりの菅内閣に有権者の極めて厳しい審判が下された。特に政治とカネをはじめとする不祥事の数々や、後手後手の新型コロナ対応に国民の不信感が高まったことが、この結果につながった」と述べました。
そのうえで「野党が連携して戦うことが一定の評価を受けた。各党とは、来たるべき衆議院選挙でも候補者を一本化した戦いをどう展開していくか、改めて話し合いを始めていきたい」と述べました。

立民 平野選対委員長「候補者一本化が結果につながった」

立憲民主党の平野選挙対策委員長は、NHKの取材に対し「政治とカネの問題や、政府の新型コロナ対応などを争点にした選挙で、国民の審判がはっきり下された。野党共闘による候補者の一本化が、今回の結果につながったと考えており、次の衆議院選挙に向けても大きな結集となるよう取り組んでいきたい」と述べました。

維新 馬場幹事長「順当な結果 衆院解散に対応」

日本維新の会の馬場幹事長は、大阪・堺市で記者団に対し、「『勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし』と言うが、まさしく、そうした意味では順当な結果が出たと思う。ただ、きょうの結果が与党に大打撃を与えるかというと、決してそうではないと思うので いつ衆議院が解散になっても対応できるよう、常在戦場のつもりで戦っていく」と述べました。

共産 小池書記局長「明確な審判 衆院選で市民と野党の共闘を」

共産党の小池書記局長は、記者団に対し「『菅自公政権』の発足後、初めての国政選挙で明確な審判が下った。勝利できた意義は極めて大きく、政府・与党は選挙結果を重く受けとめてもらいたい。次の衆議院選挙では、市民と野党の共闘を実らせ、自民公明両党と、その補完勢力を少数に追い込み、政権交代を実現する選挙にしたい」と述べました。

国民 榛葉幹事長「大きな成果 脇を締めて衆院選に」

国民民主党の榛葉幹事長は、記者団に対し「大きな成果で、自民党の不祥事や政府のコロナ対策を含めたさまざまな問題への国民の民意が反映された。ただ、野党も支持率がのびておらず諸手をあげて喜ぶことはできない。相手のオウンゴールや『弔い合戦』という特殊事情ではなく、主義主張を通じて政権を担えると国民に思ってもらえるよう、脇を締めて衆議院選挙に臨みたい」と述べました。