河井元法相 検察の被告人
質問で反発発言目立つ

公職選挙法違反の買収の罪に問われている河井克行元法務大臣の裁判は、検察の被告人質問が始まり、元大臣は、質問に立った検察官に対して反発する発言が目立ちました。

元法務大臣の河井克行被告(58)が参議院選挙をめぐる買収の罪に問われている裁判の被告人質問は、6日の7回目から検察の質問が始まりました。

検察官が、選挙の情勢が厳しく現金を配ったのではないかと追及したのに対し、元大臣は「危機感は無かった」と否定したうえで「2人とも当選できると判断したのは党本部だから、情勢については自民党に聞いてください」と答えました。

検察官が「ほかにも候補がいた中で案里元議員が公認された以上、何としても勝たなければならなかったのではないか」と尋ねると、元大臣は「検察官、すばらしい推測をしていただき、ありがとうございます。そういう考えを持って頑張ればよかった」とかわしました。

検察官に反発する発言が目立ち、公示前に安倍前総理大臣の秘書団が応援に入ったことについて問われると「党勢拡大のために広島に足を運んでもらった。公示前に選対本部を作るのは選挙運動ではない」と主張したあと「だから何だって言うんですか」と口にしました。

元大臣は、被告人質問の初日で起訴内容の大半を認め、5日までは弁護士の質問に対して落ち着いて答えていましたが、6日は検察の描く事件の構図に対して不満をあらわにする場面が目立ちました。