広島市議「選挙違反になる
金だと思った」

公職選挙法違反の買収の罪に問われている河井克行元法務大臣の裁判で広島市議会の藤田博之議員の証人尋問が行われ、元大臣から合わせて70万円を受け取ったことを認め、「選挙違反になる金だと思った」と証言しました。

元法務大臣の河井克行被告(57)は、妻の案里被告(47)が初当選した、おととしの参議院選挙をめぐって、公職選挙法違反の買収の罪に問われ、無罪を主張しています。

26日の証人尋問で、広島市議会の藤田博之議員は、おととし3月に元大臣から市議会議員選挙の陣中見舞いとして50万円を差し出され、「参議院選挙に案里が出ることになったのでよろしく頼みます」と言われたと証言しました。

おととし6月には当選祝いとして現金20万円を差し出され、案里議員のポスターが入った袋も受け取ったと述べました。

藤田議員は、元大臣から年に2回、「餅代」や「氷代」として10万円を受け取っていた時とは異なり、領収書を求められなかったと説明したうえで、「選挙違反になる金だと思ったが、むげにできなかった」と述べました。

藤田議員は旧五日市町議会議員も含めると、14期、議員を務める大ベテランで、参議院選挙については「元大臣から『自民党から2人出ても十分に当選させられる票がある』と説明された。しかし、溝手1本で走り始めていたので案里議員を応援しなかった」と述べました。