ドコモ値下げ「公正な競争の
きっかけと期待」総務相

NTTドコモが3日、新たな料金プランを発表し、今の料金プランを値下げする方針も示したことについて、武田総務大臣は「市場に公正な競争を導く大きなきっかけになることを期待している」と述べ、本格的な価格競争につながることへの期待感を示しました。

NTTドコモは3日、20ギガバイトでほかの大手より安い月額2980円とする新たな料金プランを発表するとともに、今の料金プランも値下げする方針を示しました。

これについて、武田総務大臣は閣議のあとの会見で「サブブランドではなく、メインブランドで新しく大容量の低廉な料金プランを発表している。実に6割強の値下げで、2018年度から比べると7割を超える値下げに踏み切った」と評価しました。

そのうえで、「市場に公正な競争を導く大きなきっかけになることを期待している。同業他社も、それぞれの経営判断に基づいて適切に運営していただきたい」と述べ、本格的な価格競争につながることへの期待感を示しました。

武田総務相「菅首相も公正な市場原理を期待」

菅総理大臣は、閣議のあと武田総務大臣と会談し、NTTドコモが新たな料金プランを発表したことなどについて報告を受けました。

会談のあと、武田大臣は記者団に対し「菅総理大臣は、ようやくこれで公正な市場原理が働くことに大きな期待を示し、『今後も、しっかりといろいろな動きを注視しながらやってほしい』との発言があった」と述べました。

武田総務相「公正な競争環境へ関係省庁の力を結集」

携帯電話料金の値下げに向けて、武田総務大臣は、公正取引委員会や消費者庁との連携を強化して、公正な競争原理が働いているかをチェックしていく方針を示しました。

武田総務大臣は閣議のあとの記者会見で「携帯電話各社から新たな料金プランが発表され、さまざまな選択肢が広がりつつあるが、利用者を高い料金プランに過度に囲い込もうとする例も見受けられるなど、改革は道半ばだ」と指摘しました。

そのうえで、「公正な競争環境をつくるためには、関係省庁の力を結集して、障壁を一つ一つ取り除いていく努力が必要だ」と述べ、携帯電話料金の値下げに向けて、公正取引委員会や消費者庁との連携を強化して、公正な競争原理が働いているかをチェックしていく方針を示しました。

このため、武田大臣は来週、井上消費者担当大臣と会合を開くことを明らかにし、3つの関係省庁では、局長級の連絡会議を新たに設け、定期的に会合を開く方向で調整しています。