吉川元農相めぐる捜査協力
「要請あれば適切に」農相

広島県に本社がある大手鶏卵生産会社「アキタフーズ」の元代表が元農林水産大臣の吉川貴盛衆議院議員に対し「大臣在任中に現金500万円を渡した」などと周囲に説明していることについて、野上農林水産大臣は、3日の参議院の農林水産委員会で「要請があれば適切に対応したい」と述べ、捜査に協力する考えを示しました。

この中で、野上大臣は一般論としたうえで「政治家は報道に対して説明責任を果たすことが求められる」と述べました。

そのうえで、野上大臣は「農林水産省としても捜査活動に関することについては、要請があれば適切に対応したい」と述べ、捜査に協力する考えを示しました。

また、出席した委員から当時の農林水産省の政策に影響がなかったのか検証すべきではないかと問われたのに対し、野上大臣は、「政策については妥当なものだったと認識しており、しっかり説明していきたい」と述べました。

アキタフーズがコメント発表「検察当局の捜査に全面的に協力」

この問題について広島県に本社がある大手鶏卵生産会社「アキタフーズ」は3日、ホームページでコメントを発表し、「関係者に多大なご心配とご迷惑をおかけしていることに対して、心より深くおわび申し上げます。報道されている件は、弊社として関知していたものではありませんが、検察当局の捜査に全面的に協力して参ります」としています。

「アキタフーズ」は、ことし7月、河井元法務大臣夫妻の選挙違反事件の関係先として検察当局の捜索を受けていて、元代表は、その翌月に代表を辞任しています。

コメントでは、元代表が、所有していたアキタフーズの株式を売却したことを明らかにしたうえで「新たな社長のもと、法令順守の精神にのっとり、今後、さらなる組織改革と体制見直しを行って参ります」としています。