罪し責任取る」狛江市長
セクハラ認定で辞職の意向

東京 狛江市の高橋都彦市長は記者団に対し、市の調査で女性職員2人に対するセクハラ行為が確認されたことを受けて、辞職する意向を固めたことを明らかにしました。

狛江市の高橋市長は複数の女性職員の体を触るなどセクハラ行為をした疑いがあると議会で追及され、「身に覚えがない」などと否定してきました。

これについて狛江市の水野穰副市長らが21日会見を開き、関係する職員から話を聞くなどして調査した結果、平成26年4月から平成28年3月の間に2人の女性職員に対して、腰に手を回したり車の中で手を触ったりするなどのセクハラ行為をしたことを確認できたと明らかにしました。

この問題で高橋市長は22日午後、記者団の取材に応じ、辞職する意向を固めたことを明らかにしました。

高橋市長「謝罪し 責任取る」

高橋市長は「内容的に異論がある部分もありますが、女性職員が実名で被害を訴えられたということは勇気のいることだ。セクハラに近い行為があったと彼女たちが受け止められたのであれば、私もそれを受け止め、その方々に謝罪をしたうえで責任を取るという方向、辞任をする方向で考えたい」と述べ、みずからのセクハラ行為を認めて辞職する意向を固めたことを明らかにしました。

さらに、支持者への説明をしたうえで、来月4日に開会する6月議会の冒頭に辞意を表明すると述べました。

女性職員4人が市長に抗議文

高橋市長によるセクハラの被害にあったという女性職員4人が22日、市長に宛てて抗議文を提出しました。
高橋市長の一連の言動について「職員を守るべき立場の人の発言とは思えず、憤りを感じました」として名前を連ねた4人がセクハラを受けたのは事実だと改めて主張しています。

この中では、車内で手を握られたことや、市長の公用携帯電話から仕事と関係のない不愉快なメールを送られたこと、随行先で1時間にわたって腰に手を回されてお尻を触られ続けたことや、エレベーター内で腰を引き寄せられ体をぴったりとつけられたことなどを指摘しています。

また、被害を受けながら声を上げていない職員もいるとし、「今までは沈黙していましたが、もう我慢できません。謝罪のことばも口にされない市長の下では、私たちは一緒に働くことができません」として、市長に事実を明らかにして公に謝罪することを求めました。

市幹部「決断が遅すぎた」

狛江市の石森準一参与は「事実をつきつけられた時点で決断すればよかったのに、私たちが辞職を求め、さらには被害職員にまで行動を起こさせたというのは決断が遅すぎたと言わざるをえず残念だ。2か月半混乱が続いたが、どのように市政を立て直すのか、職員一丸となって考えていきたい」と話していました。