福島第一原発の水処分
「意見を整理し早期結論を」

梶山経済産業大臣は、東京電力福島第一原子力発電所で増え続けるトリチウムなどの放射性物質を含む水の処分方法について、これまでに出た意見を丁寧に整理し、早期に結論を出したいという考えを改めて強調しました。

福島第一原発で増え続けているトリチウムなどを含む水の処分をめぐっては、ことし2月、国の小委員会が基準以下の濃度に薄めて海か大気中に放出する方法が現実的だとする報告書をまとめ、政府は地元や農林水産業者などから意見を聞いて処分方法を検討しています。

これについて、梶山大臣は20日の閣議のあとの記者会見で、「敷地がひっ迫する中で、水量が日々増加していることを踏まえれば、いつまでも方針を決めずに先送りすることはできない」と述べました。

そのうえで、「さまざまな機会でいただいた意見を、丁寧に整理していくことが重要だ。こうした整理を踏まえて、政府内での検討を深めたうえで、適切なタイミングで政府として責任を持って結論を出してまいりたい」と述べ、意見を整理したうえで早期に結論を出したいという考えを改めて強調しました。

平沢復興相「風評対策含め努力」

平沢復興大臣は、閣議のあとの記者会見で、「処理方法を決めるにあたって、漁業関係者の意見や要望が反映されるよう努めたい。漁業関係者の思いを無視することなく、しっかり取り組みたいという気持ちに変わりはない。漁業関係者は、もちろん、国民に理解いただけるよう、風評対策も含めて最大限の努力をすることを前提に前に進めていく」と述べました。