菅内閣の基本方針に復興への
言及なしも「軽視してない」

菅総理大臣は23日午前、総理大臣官邸で平沢復興大臣と会談しました。

この中で、菅総理大臣は「平沢復興大臣は福島の出身でもあるので、とりわけ、福島、東北の人の心に寄り添って頑張ってほしい。復興の問題は、課題がたくさんあるので、地域の声をしっかり聞いてほしい」と指示しました。

そのうえで、菅総理大臣は「できるだけ早いうちに福島に行きたい」と述べました。

このあと、平沢大臣は、記者団から、菅内閣が閣議決定した基本方針に復興に関する言及がなかったことを問われたのに対し、「菅総理大臣からは、『復興は最も重要な課題の一つと考えていて、これからしっかり全力で取り組んでいく』という話があった。東北、福島を軽視しているということは全くない」と述べました。

平沢復興相 「県民に寄り添いながら復興に取り組む」

平沢復興大臣は、就任後初めて岩手県と宮城県を訪問し、両県の知事から、被災者の心のケアといったソフト面の支援などの要請を受けたあと、記者団に対し、県民の気持ちに寄り添いながら復興に取り組む考えを強調しました。

平沢復興大臣は先週の福島県に続き23日、就任後初めて岩手県と宮城県を訪れ、両県の知事とそれぞれ会談しました。

このうち岩手県の達増知事は、災害公営住宅などのハード面の整備は見通しがたってきたとする一方、「新型コロナウイルスの感染拡大で、被災者の孤立防止の取り組みなどに影響が出ている」と訴え、継続的な支援を求めました。

また、宮城県の村井知事は「被災者の心のケアやコミュニティーの再生など、ソフト面に軸足を置きながら、復興に取り組みたい。今後、具体的な要望をしていきたい」と述べました。

このあと平沢大臣は記者団に対し「復興は大きく進み、総仕上げの時期に入ったと言っても過言ではないが、まだまだやらなければならないことがたくさんある。被災者の心のケアをはじめ、県民の気持ちに寄り添いながら取り組んでいきたい」と述べました。