代田区議全員が
“議会解散は無効”提訴

東京 千代田区で混乱が続いています。区長が自分自身への刑事告発の議決に対して議会の解散を表明しましたが、選挙管理委員会は解散は無効だという判断を示しました。区長はこれに従わず、区議25人全員が解散の無効を訴えて裁判を起こしました。

東京 千代田区の石川雅己区長(79)は区内のおよそ1億円のマンションの部屋を家族と所有していますが、この部屋は土地の所有者などに提供される「事業協力者住戸」と呼ばれる部屋で、抽せんをせずに入手したことが明らかになっています。

この問題について区議会は、石川区長が百条委員会でうその証言をしたなどとして偽証などの疑いで刑事告発することを決めましたが、区長は先月28日、「実質的な不信任だ」として議会の解散を表明し、議長に通知しました。

地方自治法では、不信任の議決が行われた場合議会を解散できるとしていますが、今回、議決はなく、区の選挙管理委員会は「解散は無効だ」という判断を示しました。

しかし区長は従わず、31日、区議会議員25人全員が解散の無効を確認する裁判を起こしました。

千代田区議会の小林孝也議長は「解散は疑惑隠しであり、違法・不当なものだ」と話しています。

一方、石川区長は「議会はすでに解散し存在しないと考えている」などと述べて区議会への出席を拒否しており、区では新型コロナウイルス対策の審議ができないなど影響が出ています。