害復旧に4000億円
上回る予算を活用 首相

今回の一連の豪雨による被害を受けて、安倍総理大臣は熊本県人吉市の避難所などを視察したあと記者団に対し、災害復旧の予算と予備費を合わせて4000億円を上回る予算を活用し、早急に対策パッケージを取りまとめる考えを示しました。

安倍総理大臣は13日午後、球磨川の氾濫で市内の広い範囲が浸水した熊本県人吉市を訪れて、市内で最も多くの避難者を受け入れているスポーツ施設を視察し、新型コロナウイルスの感染対策などを確認したほか、被災者に声をかけて励ましました。

そして、人吉市の松岡隼人市長らと市役所で会談し、今回の豪雨と新型コロナウイルスと、二重の被害にあっており、まち自体が消滅しかねない危機だとして、生活やなりわいの再建に向けた支援を迅速に行うよう要望を受けました。

一連の視察を終えたあと、安倍総理大臣は記者団に対し「引き続き、行方不明者の捜索やライフラインの復旧に全力をあげるとともに、プッシュ型支援や応急の住まいの確保など、被災者の生活支援に、政府一丸となって迅速に取り組んでいく」と述べました。

そのうえで、「農林漁業者や中小・小規模事業者は、現下の新型コロナウイルス感染症によって大きな影響を受けており、今回の災害で心が折れてしまうような厳しい状況にいる。そうした皆さんを支援していくため、災害復旧の予算と予備費を合わせて4000億円を上回る予算を活用して、対策パッケージを早急に取りまとめる」と述べました。

自民 二階氏「スピード感が必要」

自民党の豪雨災害対策本部の会議が開かれ、本部長を務める二階幹事長は「政治の仕事は、被災地の声を聞いて政策に反映させ、皆さんが安心できるよう、元の暮らしを早く取り戻すことだ。そのためにはスピード感が必要であり、現地の皆さんの期待を裏切らないよう対応しなければならない」と述べました。