主席の国賓としての訪日
安全保障状況踏まえ議論

中国の習近平国家主席の国賓としての日本訪問をめぐり、河野防衛大臣は、沖縄県の尖閣諸島の周辺海域で、中国当局の船による領海侵入が繰り返されていることなど、安全保障の状況を踏まえ、政府内で議論したいという考えを示しました。

中国の習近平国家主席の国賓としての日本訪問は、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で延期されましたが、その後、中国が香港で反政府的な動きを取り締まる「国家安全法制」の導入を決定したことを受けて、自民党内では、再検討も含め、政府に慎重な対応を求める意見が出ています。

河野防衛大臣は閣議のあとの記者会見で、中国のことしの予算で国防費が去年に比べて6.6%増加していることや、沖縄県の尖閣諸島の周辺海域で中国当局の船による領海侵入が繰り返されていることなどを挙げ、「非常に強く危惧している」と述べました。

そのうえで、河野大臣は「新型コロナウイルスの状況により、国賓ということは現時点では難しいと思うが、『コロナが落ち着いたあと、どう考えるか』は、安全保障状況を反映をしながら、防衛大臣として政府内でしっかり議論していきたい」と述べ、安全保障の状況を踏まえ、政府内で議論したいという考えを示しました。