阪府知事「新型コロナを
抑えつつ社会経済活動戻す」

新型コロナウイルス対策の特別措置法に基づく緊急事態宣言について、政府は21日、大阪、京都、兵庫の関西2府1県で解除する方針です。大阪府の吉村知事は記者団に対し、感染拡大を防ぎながら社会経済活動を戻していきたいという考えを強調しました。

緊急事態宣言について、政府は21日、大阪、京都、兵庫の関西2府1県で解除する方針です。

これについて、大阪府の吉村知事は21日午前、記者団に対し、「多くの府民に多大な協力をいただいた結果、感染は右肩下がりで下がっている状況であり、感謝申し上げたい」と述べました。

そのうえで、「ウイルスは必ず市中に存在するし、社会活動を再開すれば、またクラスターも発生し陽性者も出てくる。それを抑えつつ、社会経済活動を戻していく第2ステージをなんとか進めていきたい」と述べました。

大阪府は21日夜、対策本部会議を開いて、一部の施設や業態に継続している休業要請などの措置を23日の午前0時から大幅に緩和することを決める方針で、このうち、営業時間を夜10時まで、酒類の提供時間は夜9時までとしている居酒屋を含む飲食店については、営業の自粛要請をすべて解除する方針です。

また、休業を要請している施設のうち、クラスターと呼ばれる感染者の集団が発生した夜の接待を伴う飲食店や、ライブハウス、スポーツジムなどは解除を見送る一方、床面積の合計が1000平方メートルを超える▽遊興施設、▽運動施設、▽遊技施設、▽集会、展示施設については、解除する方向で最終調整を進めています。

一方、兵庫県も21日夜、対策本部会議を開いて、遊興施設や運動施設などへの休業要請を、一部を除いて23日から解除することなどを決める方針です。

あべのハルカス展望台 営業再開 感染防止対策も

大阪 阿倍野区にある、あべのハルカスは大阪府の要請を受けて臨時休業していましたが、今月16日に休業要請が解除されたことを受け、21日から地上60階にある展望台の営業を再開しました。

営業再開は3月3日に休業して以来で、21日は午前中から早速家族連れなどが訪れていました。

展望台では、チケットカウンターの前に体温を自動で測ることができる「サーモグラフィー」を設置したほか、フェイスガードをつけたスタッフが、訪れた人たちにアルコール消毒をするよう求めていました。

また、一度に入場できる人数を300人までに制限し、密集する状態を避けるなどの感染防止対策をとっていました。

展望台を訪れた女性は「年間パスを持っていて、ふだんは月に4、5回来ていたのでホームみたいなところで、私にとっては日本一の景色です」と話していました。

あべのハルカスを運営する近鉄不動産の神谷和之部長は「ようやく営業が再開できてうれしい。一方、ウイルスはなくなっていないので不安もあります。お客様にはマスクをしていただいて、安全に気をつけながら楽しんでもらいたいです」と話していました。