察官の定年延長基準
できるだけ早く示したい」

検察庁法の改正案は今の国会での成立が見送られました。森法務大臣は、検察官の定年を延長する場合の基準をできるだけ早く示したいと述べるとともに、改正案の必要性を丁寧に説明していく考えを示しました。

検察庁法の改正案について、政府・与党は、国家公務員の定年を段階的に65歳に引き上げるための法案とともに、今の国会での成立を見送り、秋にも想定される臨時国会で成立を目指す方針です。

森法務大臣は記者会見で、検察官の定年を延長する場合の基準について「なるべく早く示したい。人事院の規則ができないからいつまでも作成に着手しないということではなくて、並行して作っていきたい。内閣が恣意的(しいてき)に運用するのではないかという疑念を解消できるような具体的な基準づくりに着手したい」と述べました。

また、元検事総長らが提出した反対の意見書について、「目を通させていただいた。民主的統制と検察の独立の均衡の問題だということも書いてあったが、均衡をどこに置くかという議論だと考えるので、しっかり説明したい」と述べました。

そして、森大臣は「高齢期の職員の豊富な知識・経験を最大限に活用するという、国家公務員法と同一の趣旨・目的についても理解を得たい」と述べ、改正案の必要性を丁寧に説明していく考えを示しました。