骨取り違え 専門家会議
最終提言“不都合も公表を”

戦没者の遺骨取り違え問題について、厚生労働省の専門家会議が最終的な提言をまとめました。組織として不都合な問題でも今後は、早く公表するよう求めていて、厚生労働省は提言を踏まえて遺骨収集の在り方などを見直すことにしています。

戦没者の遺骨収集をめぐっては、シベリア抑留者などの遺骨について日本人のものではない可能性があることなどを指摘されながら、長年にわたって事実上放置していたことが明らかになっています。

厚生労働省の専門家会議は、これまでの報告書を踏まえて、14日、最終的な提言をまとめました。

提言では遺骨収集の手順について、これまでのように見つかった遺骨を現地で焼くことはせず、遺骨の一部分だけをDNA鑑定の検体として持ち帰り、残りの遺骨は現地で保管するなどとしています。

そして鑑定の結果、日本人の遺骨である可能性が低いとされた場合には相手国と協議をしたうえで、原則、検体を返還するよう求めています。

また、これまで問題を指摘されながら適切に対応しなかったことを批判したうえで、今後は組織にとって不都合な問題であっても正確に記録して引き継ぎ、できるだけ早く公表するよう努力することとしています。

厚生労働省は提言を踏まえて、今後、遺骨収集の在り方などを見直すことにしています。