県外ナンバーへのひぼう
中傷に警鐘 徳島県知事ら

新型コロナウイルスの感染が広がる中、県外ナンバーの車に乗った人へのひぼうや中傷などが相次いでいるとして、徳島県知事と徳島市の市長が共同で記者会見を開いて、冷静な対応を呼びかけました。

都道府県をまたいだ移動の自粛が呼びかけられる中でも、県外から徳島を訪れる人があとをたたないことから、徳島県は今週、県外からの訪問者の状況を把握するため県外ナンバーの車の実態を調査しました。

こうした中、県外ナンバーの車の利用者に対するひぼうや中傷などが相次いでいるとして、飯泉知事と徳島市の内藤市長が共同で記者会見を開きました。

この中で、飯泉知事は、「県外ナンバーの調査をしたことが、強いメッセージとなりすぎて県外ナンバーの車へのひぼう中傷や投石、それにあおり運転がみられるようになった。都合でナンバープレートを変えていない人もいるし、県外の方であってもひぼう中傷をしていいわけではない」と述べ、冷静な対応を呼びかけました。

また、内藤市長は「県外からサーフィンやパチンコに来る人がいるため、注意を喚起しているが、仕事のための移動や県内の病院へ治療に来ることもある。県外ナンバーの車に対して敵意をむき出しにすることはやめてほしい。差別や分断は容認できない」と述べました。

県内在住アピールで「自衛」も

こうした中、徳島市の会社が作った「徳島県内在住者です」というステッカーがSNSで話題になり、注文が相次いでいます。

県外から転勤をしてきてナンバーの変更を届け出ていない人や県外ナンバーの車を所有する企業などから、多い日は1日に50件以上の問い合わせがあるということです。

県外の人からの問い合わせも来ているということですが、この会社では、県内在住者かどうかを確認したうえで販売しています。

この会社の社長は「知人から頼まれてステッカーを作ったが、反響が大きくて驚いている」と話しています。