界レベルのホテルを
50か所程新設を」官房長官

熊本地震の被災地を視察した菅官房長官は、地域経済の活性化に向けて、外国人観光客の受け入れを拡大する必要があるとして、全国に高級ホテルを50か所程度新設することを目指して、新たな経済対策に盛り込まれた融資制度などを活用する考えを示しました。

3年前の熊本地震で大きな被害を受けた交通インフラなどの復旧状況を視察するため、菅官房長官は、7日、熊本県を訪れました。

このうち、熊本地震で2度の震度7を観測した益城町では、国指定の天然記念物で、地震により地表に現れた活断層「布田川断層帯」を訪れたほか、南阿蘇村では、地震で崩落した阿蘇大橋の架け替え工事の様子を視察し、来年度の開通が予定されている工事の進捗(しんちょく)状況について説明を受けました。

一連の視察を終えたあと、菅官房長官は、記者団に対し「震災からの復旧、復興にとどまらず、地震の発生前以上に、地域のにぎわいを取り戻し地域経済を活性化することが重要であり、特に観光は成長産業だ」と述べました。

そのうえで、外国人観光客の受け入れを拡大する必要があるとして「わが国は世界レベルのホテルが不足していると言われており、今後、各地に世界レベルのホテルを50か所程度新設することを目指している。今回の経済対策により、ホテルの整備に財政投融資を活用するとともに、日本政策投資銀行による資金援助などを行い、世界レベルのホテルを全国各地に整備していく」と述べました。